思ったよりも

2004年8月21日 日常
話が大きく進展した第六章でしたが、思ったよりも凄惨なシーンが多かった様な気がします。

ここで【静寂の巫女】、【レイヴァン】、【ゲート】の事が分かったと思います。そしてシャルの存在も、ケイスが何故無意識に行動したのかも。

第七章ではいよいよザイバックを交えて事の真相に迫りたいと思っております。
「まさか!?ケイス……貴方がレイヴァンだったの?」
「無駄だ!!シャル!レイヴァンに覚醒しちまったら元の理性なんて働かねえんだよ!!……まさか、下等動物だと思ったが大間違いだったぜ……万事休す……か……。」
突然【エルバート】の声に諦めの色が浮かんだ。さっきまでの人を下等動物扱いしていた時とは違う……どこか物憂げに……。
「シャル……暫くこの場を離れてろ。今のコイツにゃお前が友達か何かなんて区別は出来ない。ただ目の前にある存在を破壊するだけだ。」
「そんな……お願い!!ケイス!!レイヴァン何かに屈しちゃ駄目よ!!」
「だから無駄だって言ってんだろ!!それに……レイヴァンを抑え込むなんて不可能なんだよ……例え俺達であっても……。」
何の事を言っているのだろうか……イヤ…カンケイナイ……オマエハ、オレヲ覚醒サセタ。……私が、お前の様な化け物を!?どういう事だ…?!私はお前なんか望んでいない!!……ウソダ……オマエハアノオトコヲ憎ンダ……ソノ黒イ憎シミニオマエノナカデ眠ッテイタオレハ覚醒シタンダ。……私の中で眠っていただと?!……まさか……シャルを引き取ると私に言わせたのも……お前…なのか?……ソウダ。アノムスメハオレガ守ラネバナラヌ……。……どういう…事だ?……私は途切れたハズの意識の中で【レイヴァン】と会話していた。……シャルハ、【静寂の巫女】……オレハ静寂ノ巫女ヲ守ル戦士……ソシテ、憎シミノ対象ヲ滅ボスモノ……。くっ!何の事を言っているんだ?……知リタイカ?ナラバオレヲ受ケ入レロ……オレノ意識ト融合スルンダ。ソウスレバオマエハ全テヲ知ルコトガ出来ル……ソウ今マデノ記憶にオレノ記憶ト意思が重ナリ新タナ新生ヲ行ウノダ!!………それは、私が私では無くなるという事か?……違ウナ……オマエノ意思ト記憶にオレノ意思ト記憶を共有スル……ツマリ、オレハオマエデアリ、オマエハオレデアル事ニナルノダ。
……私の心に躊躇いは無かった。そう、何故かシャルを守る戦士と聞いて私の心には不思議と喜びさえ生まれていた。それに、真実を知る事が出来る………。分かった、私はお前を受け入れるよ。……ソウカ!ヨクイッタ!デハ意識ノ融合を!!……。次の瞬間、私の目の前には白い閃光が縦横無尽に走り、頭の中にレイヴァンの意思が膨大な勢いで入ってきた。苦しみで意識が切れたかと思うと、私はシャルとエルバートの恐怖に竦む顔を見ていた。
「ん?ここは……?俺は一体?……。」
ん?俺?私は自分を俺と呼んだ事は無いハズ…そうか、これはレイヴァンの意思か……。だが本体は私の様だ。……融合とはこういう事か……。私には力が生まれたんだ。レイヴァンの……。そしてレイヴァンの意思と記憶は私の心に語りかけてくる。そう、私がレイヴァンでありケイスなんだ。
「エルバート……お前はケイスを下等動物と罵り嘲った。そして静寂の巫女への無礼な態度。断じて許すまじ……。」
「な…何を言ってんだよ?!【静寂の巫女】だぁ?」
「フッ…知らぬならそれで良い。お前は此処で果てる身だ。」
「ね、ねえケイス!目を覚ましてよ!!」
「シャル…俺は目をとっくに覚ましているさ。ただ、レイヴァンを受け入れたからエルバートを許すわけにはいかないんだ。君を守る為にも……。」
「!!!!−っ!」
シャルに明らかな驚愕が浮かんだ。やはり意識の融合はまずかったか?……。
「クックソォォォォォォォォ!!!!」
突然エルバートが巨大な剣を構えて突進してきた。どうやらヤケクソの様だな。どうする?レイヴァン?……そうか、分かった。
「遅いな。」
私は軽く状態を反らして半身でかわすと、纏った業火を手に収束させた。
「燃えろ。【バーニング・ヴォルケイトス】!!」
言葉を発した直後、私の掌に収束し、渦となっていた業火は巨大な火柱となってエルバートを飲み込んだ。
「グッグアァァァァァァァァァ!!!!」
エルバートの苦痛の叫びが木霊した。だが、何故だろうか……私にはそれが恍惚の調べの様に聞こえる。私は尚も業火を手に収束し始めた。
「やめてぇぇぇ!!!お願い……やめ……て。」
シャルの泣きそうに震えた声が聞こえたが、今はそれすら私の心には何の感傷も生まなかった。収束した業火は今度は剣になった。
「エルバート……お前は友を裏切り、巫女を嘲り、俺を罵った。今更の命乞いなぞ聞く耳は無い。覚悟しろ。」
「グ、グアッ!!……た…助けてくれ……シャル!!」
悲痛で凄惨な程恐怖と痛みに悶絶するエルバートの声にシャルはただ、ただ狼狽し、涙を流して震えているだけだった。
「シャルを苦しめるな……滅びよ……【エンシェント・ノヴァ】!!」
剣を逆手に握り、一瞬にしてエルバートに詰め寄ると、時間にして2秒程だろうか……私は十数回、エルバートを斬り裂いていた。
「ギャァァァァァァァァ……!!!!」
「イヤァァァァァァァアァアァァ!!!!」
エルバートの断末魔が木霊した。エルバートの斬り口からは赤い鮮血に混じり業火が噴出し、体内からエルバートを焼き尽くした。暫くするとエルバートは灰になって息絶えた。
「―っ!!?」
不意に目の前が眩んだ。身を覆っていた業火は消え、目の光も治まった。すると、急にケイスの意思が強くなり、部屋中に漂う人間の焼けた匂いに思わず吐いてしまった。
「グッ……グェッ……。」
クソ……何でだ、何でこんな事をするんだ?!……私は涙が溢れてその場に崩れた。シャルはそんな私を見て私に近づいてくると、私の体をそっと抱き寄せてくれた。…こんな人殺しの私に……。
「ケイス……ケイスなんだよね……今私の前にいるのは…。」
「すまない……私は…レイヴァンを受け入れた……その所為で……君の仲間は……ウゥッ…ウワァァァァァッ!!」
私は堪えきれずにシャルの腕の中で泣き崩れた。
「違うよ……レイヴァンが悪いんだよ……ケイスは悪く無い……。」
シャルも泣いている……私たちは暫く泣いていた………。
「気分は落ち着いた?」
「ああ……今はレイヴァンの声も聞こえないよ……。」
エルバートを斬った後、レイヴァンの声が聞こえなくなった。
そして私の意思が……。でも今は分かる……。レイヴァンという存在も、【静寂の巫女】も、ゲートも……。」
「なぁ…シャル……君は【静寂の巫女】なんだろ?」
その言葉にシャルは悲しそうな表情になる。
「レイヴァンが言っていたのね……。」
「ああ。というより、レイヴァンを受け入れた時に彼の記憶や意思や知識が全部私にリンクしたんだ。それで、私は知ったんだよ。」
「そう……確かに私は【静寂の巫女】よ。」
「静寂の巫女」それはレイヴァンの記憶によれば、【ギエルハイム】を治める力を持った人間の事で、いわゆる王と言うに相応しい者の事である。ギエルハイムには怪物(モンスター)と呼ばれる闇や混沌を糧とする者が居る。その混沌の力を抑え込むのが静寂の巫女の力である。レイヴァンはその巫女を守る戦士で、モンスターと人間の間に誕生したハーフであるというのだ。
「ならば、君はギエルハイムには必要不可欠だろう?何でスパイなんかを……。」
「ゲートよ……前にも言った通り、ゲートが閉じていては。」
そうか…ゲートは二つの世界を繋ぐだけでなく、コチラの平和の力をギエルハイムに送る事で怪物の力を抑えていたのだ。しかし事は容易では無くなった。私も、シャルも…一体どうなるのだろうか……。

脅威のスピード

2004年8月20日 日常
最近はけっこう書き物が捗っております。

二日間の構想のハズが僅か数時間でスラスラと構想が浮かんで来て、サーッと書き上げて今日掲載となりました。

第五章はかなり大きな展開になっていましたが、意味不明の単語も同時にたくさんあったことと思います。

そこは今しばらく続編をお読みになって頂ければ明らかとなって来ますので、どうぞお付き合いください。
「ん?」
何だ……今のは……。犬にしては大き過ぎるな。だけど馬にしては動き方が変だ…。
「どうかしたの………?」
シャルの声に私は苦笑を浮かべた。
「いや……何か今影が屋敷の庭を掠めたから、何だろうと思ってさ。」
ふーんと言った特別興味も無さそうな様子でシャルは部屋を一瞥した。
「造りは中々みたいね……木の温もりがあってイイわ……。」
シャルはそう独り言を呟きながら初めて笑顔を見せた。私が視界に入っていない所為もあるだろうが、何にしても彼女が始めて見せてくれた笑顔だ。こんな嬉しい事は無い……。
「なに……笑ってるの……。」
思わず頬が緩んだ私に視線が行ったらしく、怪訝そうに私を見てシャルは低く言った。
「い、いや……ハハ、君が始めて笑顔を見せてくれたからね。保護者を買って出た私には進展があって嬉しいんだよ。」
「バ…!……バッカじゃないの?!……何で歳も近い貴方なんかに………。」
そうか……彼女は、シャルは21歳なんだっけ。私が23だから……確かに、保護者はあんまりだな……。にしても照れて焦るシャルは正直可愛かった。
「すまない。君は本当は大人だったね。」
「………でも……。」
突然シャルがモジモジとしだした。どうしたんだろうか?
「でも…なんだい?」
「悪い気はしない…わね。コッチの世界じゃどうせ行く場所なんて……無いんだし……。」
何と言うか……彼女の事を私は誤解していた様だ。冷たいんじゃ無くて、本当の心を隠していたんだ。確かにそれは当然と言えば当然だろうな。彼女は自分以外の誰も一切知らない別世界の人間なわけだから……。警戒もするだろうし、何よりもスパイなら私的な感情は邪魔だと教え込まれているハズだ。
「君さえ良ければ、この屋敷は自由に使ってくれて構わないよ。
私も君の保護者ではなく、一友人として手助けするよ。」
「友……達になってくれるの……?」
切なそうにシャルは俯いて、消え入りそうな声で呟いた。
「ああ!私も、ザイバックも君の友達だ。」
シャルの顔がパァーっと明るさを帯びていったのが分かった。
そう……彼女は寂しかったのと不安だったのとで感情を押し殺して振舞っていたに違いない。そう思って一人で納得していると、今まで冷静沈着だったクールなシャルは見る影も無くなっていた。
「ホント!?友達になってくれるんだ♪うわー、嬉しいなぁ!こんな別世界に来て友人が二人も出来るなんて♪」
「あのぉ……シャ……シャル???」
「なぁに?ケイス♪アタシの部屋って自由に空いてるトコ使っちゃっていいよね?」
「あ、ああ……そ、そうだね……自由に使っていいよ…ハハ……。」
何なんだ!?一体……この娘は……あんなに冷たく冷静に私をあしらっていたのに…急にケイス♪だと……。あー頭が痛い……私が記憶を失いたいよ…。ってシャルは記憶喪失じゃ無かったか。
「シャルはホントはそんなに活発なのかい?」
「ええ♪でも、心を許せるって思える人じゃないと冷たい態度をとっちゃうんだ。アッチの世界でも良く言われた!お前って二重人格か?って♪」
……確かに適切な表現かもしれない。あの変わり様は……。
ま、いいか。つまりシャルは私に心を許してくれたわけだし。これで気まずい生活は送らずにすむんだ。
「ね、ケイス……こっちの世界は確か「アウヴァニア」って言うのよね?」
いきなり質問を振られて一瞬うろたえてしまった。いかん、落ち着けケイス……。悪癖の物思いは止めろ……。
「そうだけど……それがどうかしたのかい?」
「ウン……ちょっとね♪」
「そっか……そういえば、シャルの世界は何て言うんだ?」
「【ギエルハイム】。」
「ギエルハイム……!!?まさか、本当かい!?」
私はギエルハイムという言葉にかなりの驚きを覚えた。ギエルハイムはこっちの世界、つまり「アウヴァニア」では伝説に言い伝えられし神々の国として絵本などに書かれていて、アウヴァニアに生きる人間は殆どが知っている有名な名前なのだ。やはりシャルは嘘なんか言っていないのだろう。これでひとつ、証拠と呼ぶにはあまりに稚拙だが、かなりの有力情報を手に入れた事になる。私はすぐさまこの事をシャルに告げた。
「それ……ホントなの!?……そう、やっぱりアウヴァニアは自らゲートを閉じたんだわ……原因はやっぱり【ムーゲルト】かしら…。」
何やらトーンダウンしながらブツブツと何かを言っている。だが私にはどれも聞き覚えの無い単語ばかりで意味はさっぱり不明だった。苦笑いしながらシャルに視線を泳がせていると、突然部屋の一角が大きく歪み、巨大な体躯の男が入ってきた。
「なっ!!!!????」
私はあまりに不可解な出来事に脳が数秒止まってしまった。
「これは……タイムゲート!?まさか……。」
シャルにも明らかに動揺の色が見えるが、私のとは違う動揺だった。そう……知り合いの突然の訪問に驚くみたいに……。
「久し振りだな。シャル……。」
巨漢は歪んだ壁を片手で触り元に戻すと、シャルに懐かしむような声を投げた。
「そうね……【エルバート】……貴方みたいな上級職の人間が何故こんな“現場”に居るの?」
シャルも知っている様だ。【エルバート】……それが巨漢の名らしい。だが、シャルの表情には再会を懐かしむ様な色は微塵も無い。むしろ……皮肉めいた言い方に聞こえる……。
「昔同じ釜の飯を食った仲じゃねえか。今更他人面しなくていいんだぜ。俺はお前と階級は違えど、同じ仲間だと思ってんだからよ……。」
「ふん!……よく言うわよ、【ディル】を裏切ってあんな事しといて今の階級までのし上がっといて。良くそんな口が聞けたわね!!」
シャルの顔に明らかな憤怒の色が見える。……【ディル】??昔の仲間の事か??……裏切った……。なるほど、どうやら【エルバート】は自分の出世に友を利用したんだな。そして利用された友が同時にシャルの友人であったと……。私が憶測していると、エルバートの視線がコチラを向いていた。
「ほぅ……早速サンプルが手に入ったか。中々やるなシャル!」
「違うわ!!その人は!!……友……達………よ。」
「何!?……悪い冗談は止めろよシャル♪こんな下等動物がお前の友達??グァーッハハハハハハ!!!こりゃイイや♪」
な……何だ?“下等動物”?“サンプル”?私の事なのか??
この男は一体……!!まさか……コイツ等はこっちの世界の人間を動物のように扱っているのか??でなければあんな悪辣な言葉は発する事なんてしないはずだ……。クソ!!もうワケが分からない……!シャルはゲートを調べるだけだと言った。だが目の前の巨漢は私を実験動物を見る様な目で嘲っている……。
「シャル…君は……私を最初からこの男に……。」
「ち、違うわ!!ケイス!」
「ハハ、ハーッハハハハハハ!!下等動物とシャルが対等に喋ってやがる♪」
「!!!!」
私の中で何かが弾けた……。この男だけは許さない…人間を一体何だと思っているんだ……コノ男だけは…コノオトコダケハ……ユルサナイ!!!
―っ!!!私の体が見る見るうちに熱くなって来た。燃えそうだ……。マグマの様に中心が熱い……。次の瞬間、私の体は業火を纏い、瞳は緑色に光りを放っていた……。
「お、おい……シャル…コイツ……【レイヴァン】だぞ!!」
モウナニモキコエナイ……コノオトコヲ“ハカイ”スル……。
私の意識はそこで途切れた……。

某ゲーム?

2004年8月20日 日常
またまたまた!「スー〇−ロボ0ット大〇MX」より

今まで数々のスパ〇ボシリーズをプレイしてきたが、俺はとある事に気が付いた。

何故あんなにもスー〇−ロボ0ットのパイロットは眉毛が凄いんであろうか……???

特に注目したいのはグレートマ〇ンガーのパイロット「剣 鉄〇」さんだ。

俺の大好きなキャラではあるのだが……どう見ても10代には見えない………。

あのキリッと太い眉毛に意志の強さを湛えた瞳……そしてサリーちゃんのパパを彷彿とさせるあのヘアースタイル……

そしてあの渋みのある声……28でも十分通じるくらいの「漢」なのだ………。

ハードでありながらコミカルに設定されている鉄〇さんも存在するらしく、コミック版がそうらしい………。

剣 鉄〇を見た事がある人は必ず頷だろう…間違いない!!

某ゲーム?

2004年8月19日 日常
またまた「スー〇−ロ0ット〇戦MX」よりパロネタ

敵「これでも喰らえ!マ〇ンガー!!」

ズガーン!!ダメージ10

甲児「よくもやりやがったな!!百倍、いや千倍にして返してやらぁ!!」

ズガーン!!ダメージ10000

甲児「な?言ったとおりだろ?…(しかも千倍にしたぞ)

俺「いや、そうやけど……いちいち誇るな……。(しかも10の千倍て)
意外に第四章は速い段階での掲載になりました。予定では今頃構想の最終チェックに入る頃なんやけど、意外にスラスラと書きあがったもので、掲載になりました。

ん〜何だかとんでもなく広い範囲の物語になりそう……
そもそもの時間軸の設定からして、ケイス達の世界とシャルの世界には時間の歪曲場が存在しているはずにも関わらず時空座標をよくもまぁ位置づけられた事で………ハッ!!俺は何を…。
それにしても何て早いんだ……。確かに私は体力に自信は無いが、それにしたって少女よりも遅いはずが……。
「おい!ちょっとシャル……待ってくれ!私が悪かった。真実を確かめもせずに鼻から虚偽だと決め付けてしまって。君の話を今度はキチンと真面目に受け止めようと思う……。だから止まってくれ。」
「…………。」
シャルから応答は無かったが、彼女の足が止まった事からして、私の言葉に応じる気はあるらしい。
「ありがとう、走りながら喋っていたんでは体が持たないからね……。」
私は冗談を言ったが、シャルは相変わらず表情が崩れる事は無かった。ま、仕方ないか……こればっかりは時間を掛けて彼女の心のドアを抉じ開けていくしかなさそうだしな……。
「さ、執務室に戻ろう。今度は疑ったりしないから。」
「気にしてないわ……別世界なんて信じるとは思ってなかったから……。」
「……。」
どうもシャルの言葉には棘がある……。なんかこう、人を鼻から寄せ付けない雰囲気だ。執務室に戻ると、ザイバックが欠伸をしながら頭をポリポリ掻いていた。
「やぁ、何とか交渉成立したよ。」
「お!!やっと戻って来たか……。」
退屈から解放されたようにザイバックは大きく背伸びをして首をゴキゴキと鳴らした。
「で、お前はホントに別世界から来たのか?記憶喪失ってのは嘘なのか?」
私が質問しようとしていた事があっという間に持っていかれた。シャルは少し不満そうな顔に移ろうと
「さぁ……少なくとも私が生まれた世界はこんな長閑じゃなかった……でもそれが本当に現実かはよく分からないの……。記憶喪失っていうのは強ち間違いじゃ無い……だって、今の私にはそれくらいしか分からないから……。」
スラスラとそう言ってのけた。ホントに少女なのだろうか?
「なぁ……君は年はいくつだい?」
「……21よ……。」
「なるほど……。」
どう見たって14〜5歳の可愛い少女にしか見えない……。一体何がどうなってるんだ?
「なら、何でそんなガキみたいな容姿なんだよ?」
ザイバックは何の躊躇も無く質問した。まぁ、私も聞きたかったが……。
「さぁ…なんでかしらね……この世界で都合がいい様に【コルツェク】がしてくれたのかしら……。」
……ん?今何かとても重要な事を言ったような……。
「コルツェクって……シャル!何か思い出してるのか!?」
「あれ……?何でだろう……急に頭に浮かんできた……。」
どうやらシャルは本当に別世界の人間らしい……。恐らくその【コルツェク】という人物がシャルがこの世界にいる事と関係がありそうだ……。にしても都合がいいとはどういう事だろうか?別に21の姿でも彼女なら今目の前にいる容姿を見ても美しいハズだが……。
「都合がいい……それってどういう事なんだい?」
「……思い出した。確か……コルツェクは私にこの世界の調査をするよう命じたんだ……。その際に少女の姿なら多少の無礼も許されるだろうから……そう言ってたような……。」
「!!!!」
驚くべき事実だ!!つまり、彼女は、シャルは諜報部員…つまり「スパイ」って事か!!?にしても話の展開が急すぎる……何故こうも立て続けに記憶が蘇ってるんだ??
「するってぇと……お前はこの世界の何をスパイするよう指示を受けたんだ?」
ザイバックは余計な事を考えない分、ありのままの現実を受け止める癖がある……普段なら忠告するところだが、今はそっちのほうが話を進められそうだ……。
「……ゲート……。」
「ゲー……ト???」
二人で同時に考え込んだ。何だ?ゲートって……あの、橋を通る時にくぐる門兵が立っているトンネルみたいなものか??でも、そんな物を調べる意味がどこにあるんだ??
「貴方達…何か勘違いをしていない?ゲートって言うのはこの世界と私が生まれた世界を繋ぐ門の事よ……。」
「そんなものがあったのかい!?」
「初耳だぜ……。」
「それはそうでしょうね……この世界は自らがゲートを閉ざしてしまったんですもの……。」
「あの…シャル……君、記憶が戻ったみたいだな……。」
「ええ、そうみたい……貴方達の質問攻めのお陰で。」
それは良かったと言いたい所だがそういうワケにもいかない。
これでハッキリと別世界の存在を認識出来たワケだが、今度はその事を国王に報告しなければならないからだ……。スパイだと言う事がバレたらシャルは今度こそ死刑かもしれない……。それに、まだまだ謎が多すぎる。昨日今日で別世界があって私はそこからやってきたスパイなんです。世界同士を繋ぐゲートの調査に来ました。なんて言われても全く、現実味が沸かないし、内心まだ俄かには信じられない……。この目で確かめない限りは。
「ザイバック……国王への報告は【ようやくまともに会話が出来るようになった】とだけ伝えてくれないか?君だって別世界の事を国王に平然と報告できないだろう……。」
「まぁ……俺もこの目で見てみない事にはな……。」
「そういうことだ……報告を済ませたらすまないが、また戻ってきてくれ。」
「あいよ!それじゃ、行って来る!」
ザイバックはヒラヒラと手のひらを振りながら屋敷を後にした。
残ったのは私とシャルだけ……。
「いいの?虚偽を働いて……。」
「いいんだよ……君が本当に別世界の人間だって証拠を手に入れるまでは口外したくないんだ……。」
「変わってるわね……別世界のスパイをかばうなんて……。」
「お人よしなんだ……許してくれ。」
「そうね……でなかったらただの馬鹿でしかないわ……。」
「……こりゃ随分と手厳しいな………。」
「普通よ………。」
「…………。」
こうして新たな事実が次々と浮かび上がってきたが、未だ確固たる証拠も無い……。これは厄介事に巻き込まれたようだ……。
私が頭を抱えながら沈みかけた夕陽に視線を遣った時……巨大な影が屋敷を掠めた………。

某ゲーム?

2004年8月19日 日常
また同じく「スー〇−〇ボット大〇MX」より…パロネタ

俺「くそう!このままやったらアスカがやられちまう!どないしよ?」

???「待ていっ!!」

俺「お♪ロムやロムが着てくれたんや!」

???「人は誰しも、悪に心を魅入られる事がある…。しかし、人はそれを克服出来る無限の強さを持つ……。悪に屈しまいとする希望の輝き……人それを…。」

俺「人それを…♪」

???「人それを……ん?…あ、あれ?打ち合わせと違うな…。
確かそこは……あ!誤字かぁ…やっべぇ、大事なトコでこれだよ……うわ〜洒落にならんなぁ……これできっとロムファン減ったよ……………人それを、「正義」という!!」

俺「全部丸聞こえや……。」

※実際とは著しく事なりますのですいません……あくまでパロディです……。

遅ればせながら

2004年8月19日 日常
遅ればせながらわたくし草薙命はDVDで「ワンピース呪われた聖剣」を見ました。

いやぁ〜感動ものでしたぁ!!ゾロかっちょよかったなぁ……。

ルフィも何があろうと仲間をとことん信じるって言う心の強さには胸を熱くさせるものがありました。

最後の「信じるからこそ俺は友を斬る!」ってゾロの台詞には思わず涙腺が緩んでしまった……。

某ゲーム?

2004年8月19日 日常
某有名ゲーム「スー〇−ロ〇ット〇戦MX」プレイ中に……

一気に敵のHPを削ごうと魂を発動させて「ツインレーザーソード」なる合体技を叩き込んだ。

敵のHPは87000程、与えたダメージが49000程で約半分

敵「ハハハハハ、無駄だ。」

敵反撃「おのれぇ…よくもやってくれたなぁ!!」

俺「効いたんか効いてないんかどっちやねん……。」

とまぁこのように喰らった直後と反撃の態度が360度変わる
敵さんが多数このシリーズには登場しとります……。

やっと更新

2004年8月18日 日常
やっと「狼狽」の第三章が掲載に漕ぎ着けました……。

あ〜マジきつかった……。

今日は鹿児島の親戚の従兄弟からとあるプレゼントをされました……。

箱を開けてビックリしたのなんのって……PCソフト…。

しかもヤバイやつ……俺は慌てて箱にしまうと……

従兄弟に対し少し恨みを抱いたのでした……。

「何でこんなんプレゼントするんやぁ〜!」
とまぁ、シャルとの出会いはそんなところだ。私の無意識に発した言葉による……はぁ、何故私はあんな事を……。また物思いに耽っている私を“親友”は一喝した。
「こら!さっきから何ブツブツ言ってんだ……それよりも、ちゃんと上手いことやってんのか?」
……痛い……やっと互いの名前を教え合ったくらいの進展など、報告するだけ無駄の様な……。
「いや、それがさっき名前をお互いに教えあっただけだよ。その他は一切進展していない。」
「おいおい…それじゃ報告出来ねえなぁ……。自己紹介の一番基本しか出来てないんじゃぁな……。」
やはり報告は出来ないらしい。ま、それもそうだな……。名前だけ報告しても何の情報にもなるはずがない。なんせこの子は記憶自体が無いのだから……。名前なんかよりも重要な記憶がこの無愛想な少女の頭の片隅で埃を被ってるんだから……。
「なぁ…シャル、君はこの世界を知ってるかい?」
「お、おい……いくらなんでもそんくらいは記憶喪失だからって分かるだろ?ケイス…お前……神経質だなぁ……。」
ザイバックの嘲笑をキッと私は睨みつけて黙らせた。初めて会った時から私にはこの少女に違和感があった……そう、何か無機質な……この世界に存在する人間の雰囲気とはどこか違うような…
「……分からない……何も覚えていないの……。」
「嘘だろ……マジでこの世界の事すら忘れちまってるのかよ……こりゃ冗談きついぜ……。」
明らかな狼狽を浮かべてザイバックは頭を抱え込んだ。無理も無いか……この世界を知らないって事は、人間が哺乳類だって事を知らないと言ってる様なもんだからな……。
「そっか……でも、何か感じないのかい?この世界にいた様な気がするとか……。」
「ごめんなさい……何も分からないわ……でも…。」
「でも…何だい?」
「一つだけ言える事があるわ……私はこんな世界で生まれてない……。」
「え!?」
あまりに突拍子な応えに私は自分でも恥ずかしいくらいの上擦った声を上げてしまった。ザイバックも目が点といった様子である……この世界で生まれたんじゃない……???……一体どういう事だ?!じゃあこの目の前にいる寡黙で無愛想な少女は別世界の住人って事か?……ハッ、馬鹿馬鹿しい……この世界以外に世界なんて存在してるハズ無いじゃないか……。きっと頭が混乱してるんだろう……。私は一、二度頭を叩くとシャルに向かってこう質問した。
「すまない……私の質問がマズかったかな……うんと、そうだな……君は、どっから来たのか覚えてるかい?」
「……だから、この世界で生まれたんじゃないの……だから…私にこの世界での居場所なんてない……全然分からないの……。」
「おい!ケイス……どうするよ?……コイツ、別世界から来たんだろ?」
「何を言ってるんだよザイバック……ハハ、そんなハズ無いだろう?世界が二つも存在してるなんて本気で思っているのか?だったら、もっと古くからこういう事が起きてて当然だろう?」
「あっ!!そうか……。」
「信じてくれないならそれでもいい……私も貴方達みたいな人達とこれ以上話す口なんて持っていないから……。」
そう言うとシャルはそそくさと私の執務室を退席した。……あれ?シャルってあんな大人な雰囲気だったか?ついさっきまでは記憶喪失に見舞われた悲劇の少女の様だったと思うが……。ん?待てよ……。まさか……彼女の言っている事は本当なのか!?……彼女は別世界からコッチの世界に何らかの間違いでやって来てしまった……だから何を質問されても分からない……。記憶喪失じゃなく、元々ここの世界じゃない別の世界で育ったから情報が無い……だから国王の部屋に平気で忍び込めた……。国王の地位や偉大さなんてコッチの世界での話で、シャルの世界では王の地位は存在しない……。確かにそれなら説明が着く。だが、そんな事誰が信じる?そんな報告をしようものなら気違いか何かと思われるに違いない……。私は気付くとシャルを追っていた……。
「お、おい!!追っかけんのか?俺も手伝うぞ!!」
「いや、私一人で充分だ……。君はそこにいてくれ。」
ザイバックの心遣いは嬉しかったが、今はどうしても確かめねばならない事が出来てしまった……。そう…彼女は…シャルは……本当に別世界の住人なのか……記憶喪失ではないのか……。そして、何故だかは分からないがその問いの答えを知られてはならない様な気がするからだ………。私は動揺に激しく拍動する心臓を抑えながらシャルの後を追った……。

明日は…

2004年8月17日 日常
明日は「狼狽」の第三章を掲載したいと思っております!是非!読んでってくださいね!!

雨降って…

2004年8月17日
最近は雨がよう降ります……

今日も外出したとたん数分でザァーですわ……。

何とか止んだは良いものの……

お次はメッチャ晴れて蒸し暑いのなんのって……

天然サウナに入った気分やね……

雨降って地固まるとはよういうけど…

俺の気分は蒸発やぁ!!

とあるゲームで

2004年8月17日 日常
某ゲーム「〇撃必〇ホイ〇〇さん」をやっていたら

やたらと虫が出てくるステージに来てもうた……

左手には日本刀、右手にはハイパーハンマー持ったヒロインが

無残に虫を殺虫していく……。

何のためらいもなくゴキ〇〇やハ〇を斬りつけ、潰して……。

何やモラル的に大丈夫なん?と心配になった。

家族からも「なに?その気色の悪いゲーム……キャラ可愛いのにえげつないなぁ……。」

批判の声が…!!

せやけど俺は負けへんでぇ!必ず虫どもを倒したる〜!
月明かりが僕らを照らす……
ただ、ぼんやりと、ただ、静かに……
君は笑ってくれない、僕の前では全然……
僕も笑えない、君の前では……
すれ違って、彷徨って、行く当てのない道を歩きながら……
僕らは此処まで来たんだよ……
こんなに綺麗な月が照らす夜、何で君は笑わないの?
僕も次第に笑い方を忘れて行ってる…どんな風にすれば笑えるのかな?
そんな事を考えると、何故だか胸の奥が締め付けられる……この苦しさは…何?
君は何も感じないの?……ただ、月をぼんやりと眺めてるだけで……苦しくないの?
何の当てもない、誰にも頼らない…君も笑わない…いつまで、こんな旅が続くんだろう?
一体、何を僕はしたいんだろう……
そう思うとね、涙が溢れるんだ……君の笑顔が見たい…それだけなのに……
僕だって、いつかはいなくなる……そう、いつかは君も……
でもね、君を愛するって思いは永遠に続くよ……いつまでも、朽ちる事無く…
君は僕のこと、どう思ってるか…そんなことは関係ない……
僕が君を愛してる…これで、いいんじゃないかな?…
例え、君がこの先ずっと、笑わなくっても、僕は、君と旅を続けるんだ……
当てがなくてもいい、答えが出なくてもいい、だって、分かったんだ……
君の笑顔をいつか、いつか見るための旅なんだって……
例え、何十年かかろうと、僕は君の笑顔のためだけに生きるんだって……
それにしても、月が綺麗だ……隣りで同じように月を見てる君……
心なしか、僕の目には君がほんの少しだけ……ほんの少しだけ…微笑んだように見えた。
先程の詩ですが、あれは詠んでも分かる通り、女の子が主人公やけど……実際そういうカップルの破局パターンてありそうな気がします。俺は未だ恋愛経験ゼロのペーパードライバーですけど、何か切ないですよねぇ…愛するが故の別れってのも……。一人で勝手に干渉に浸ってました…すんません……。この詩を読んでくれた人達が「切ない詩やなぁ」と思ってしみじみしてくれはったら、幸いです♪

優涙

2004年8月16日 ポエム
私は、二ヶ月付き合っていた彼と別れた……。
受験が控えてるなんて嘘ついて
ホントは愛が時に翻弄されて薄れるのが怖かっただけ。
だから私は自分が深く傷つく前に
ちょっと切り傷を付けることで逃げたんだ……。
薄れ往く愛への怖さから……。
あれ?何でだろう……もう、泣かないって決めたのに…
あんなに泣いて、涙は枯れたハズなのに……
あなたの別れ際の淋しそうな顔が頭に浮かぶたびに
私はどうしようもなく切なくなって
枯れたはずの涙が溢れてくるの……
あなたが好きで仕方ないんだって証(しるし)として……。

辛恋

2004年8月16日 ポエム
切なさは只募るばかりで
君を愛する事がとても辛い……
君の事考える度に
胸は張り裂けそうで
苦しくて苦しくてたまらない
これが人を愛する事なのかな
でも
君と私は決して結ばれないんだね
絶対に……
分かってる……
分かってるけどどうして!?
何で君を愛しちゃうんだろう
くやしいよ!
こんなに苦しんでまで愛する事も
君と出会った事も
全部、全部!
君は平気なの?!
そうだよね……
君は全てを受け入れたんだよね
こんな辛恋
止めたいよ………

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