几帳面
2004年10月17日近頃、イラスト用の資料関係などが溜まって来たので部屋の掃除を兼ねた整理整頓を行うべく、掃除用具買いに出掛けました。
まずはパソを掃除する為のクリーナーなどをディスカウントショップで買い、続いては100均で本を入れるマガジンBOXを二つ購入……。
そしてふと目に入った眼鏡と見紛うサングラス……。
「あ、オシャレやん♪俺ってめがね意外に合うんよねぇ……。」
と、自己満に浸りつつ手にとって見てビックリ……。
お値段が数万円!!思わず丁寧に元の位置に戻して去りました。
1000円で探そう……なんて貧乏染みた事を思いながら……。
まずはパソを掃除する為のクリーナーなどをディスカウントショップで買い、続いては100均で本を入れるマガジンBOXを二つ購入……。
そしてふと目に入った眼鏡と見紛うサングラス……。
「あ、オシャレやん♪俺ってめがね意外に合うんよねぇ……。」
と、自己満に浸りつつ手にとって見てビックリ……。
お値段が数万円!!思わず丁寧に元の位置に戻して去りました。
1000円で探そう……なんて貧乏染みた事を思いながら……。
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草薙命に未曾有の悲劇が襲いました……。
それは帰宅を済ませ、久方ぶりのプレステ2を楽しもうとした時に起こったのです……。
みこと「ああ〜疲れた……。うっし!今日は久々にゲームでもしよかな……。」
電源を入れ、メモリーカードを差込み、いざ!出陣……。
みこと「ありゃ?何で読み込めへんねん……。」
異変は直ぐに起こりました。ゲームを読み込めません……。
みこと「しゃあないなぁ……電源つけ直しや。」
一度電源を切り、再挑戦……。
みこと「おっしゃぁ!読み込み成功や!!」
何とか読み込みに成功……これですべては上手く行ったと思った矢先……。
みこと「よし、続きから………ん?なんや?メモリーカードにセーブデータがありません?……おかしいな?キチンとセーブしてるハズやけど……。」
懸念を募らせながらリセットボタンを押し、メモリーカードのデータを読み込んでみました…。すると!
みこと「な、ななななな……ぬわぁにぃぃぃぃーー??!!全部が破損データやとぉぉぉぉぉぉぉ!!!!????嘘やぁぁぁぁあ俺の、俺の血と汗と涙の結晶のデータ達がぁぁぁぁ!!!」
こうして、草薙命はやり込みまくった最強のデータ達をすべて失ったのです………。データは消えました。でも悲しみだけは消えません……。
みこと「データぁぁぁあぁぁぁぁあぁぁ!!!!カムバーーーック!!!!」
それは帰宅を済ませ、久方ぶりのプレステ2を楽しもうとした時に起こったのです……。
みこと「ああ〜疲れた……。うっし!今日は久々にゲームでもしよかな……。」
電源を入れ、メモリーカードを差込み、いざ!出陣……。
みこと「ありゃ?何で読み込めへんねん……。」
異変は直ぐに起こりました。ゲームを読み込めません……。
みこと「しゃあないなぁ……電源つけ直しや。」
一度電源を切り、再挑戦……。
みこと「おっしゃぁ!読み込み成功や!!」
何とか読み込みに成功……これですべては上手く行ったと思った矢先……。
みこと「よし、続きから………ん?なんや?メモリーカードにセーブデータがありません?……おかしいな?キチンとセーブしてるハズやけど……。」
懸念を募らせながらリセットボタンを押し、メモリーカードのデータを読み込んでみました…。すると!
みこと「な、ななななな……ぬわぁにぃぃぃぃーー??!!全部が破損データやとぉぉぉぉぉぉぉ!!!!????嘘やぁぁぁぁあ俺の、俺の血と汗と涙の結晶のデータ達がぁぁぁぁ!!!」
こうして、草薙命はやり込みまくった最強のデータ達をすべて失ったのです………。データは消えました。でも悲しみだけは消えません……。
みこと「データぁぁぁあぁぁぁぁあぁぁ!!!!カムバーーーック!!!!」
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パロディ大放出第三弾! 「イオン砲」
2004年10月15日ザンボット3……それは雄々しく、気高いスーパーロボット…。
ムーンアタックを越える超必殺技「イオン砲」を遂に手にした勝平は、早速使ってみる事にした……。
勝平「ようし!覚悟しやがれブッチャー!!ザンボットの超必殺技!イオン砲を喰らえ!!」
恵子「待って、勝平!!」
勝平「ん?何だよ恵子!早くしねえと逃げちゃうだろ?!」
恵子「よく考えてみて、“イオン”砲よ!“イオン”。」
勝平「………!!そうか!イオンか!」
恵子「そうよ!イオンを出す扇風機とかあるでしょ?」
勝平「だったら、ブッチャーに撃ったら元気になるじゃねえか!」
恵子「そう……だから勝平!鉄也さんを元気にしましょう!」
勝平「おお!鉄也さん、苦戦してるしな!」
勝平「いっけぇぇーー!イオン砲!!鉄也さんに届けーー!」
ヴォォォォ………ヴァァァァァァ……グオゥ!!
鉄也「ぐわぁぁぁぁぁぁ…。」
ズガガガガガーン……
勝平「お、おいおい!?鉄也さん撃墜しちまったじゃねえかよ?!元気になんてならねえじゃねえか!!」
恵子「きっと強すぎたのね……ほら、言うじゃない。薬も過ぎれば毒になるって……。」
宇宙太「バカかおまえらはっ!!イオンはイオンでもこれはプラスなんだよ!!有害なの!!それに、イオンってのはもともと電気性質を帯びてんだろ!!」
勝平&恵子「!!!」
ボク達は気付かなかった……。ていうか説明書読んでなかった…。
ブッチャー「取扱説明書を良く読み用法・用量を守って正しくお使いください……オーッホッホッホッホ!!」
END
ムーンアタックを越える超必殺技「イオン砲」を遂に手にした勝平は、早速使ってみる事にした……。
勝平「ようし!覚悟しやがれブッチャー!!ザンボットの超必殺技!イオン砲を喰らえ!!」
恵子「待って、勝平!!」
勝平「ん?何だよ恵子!早くしねえと逃げちゃうだろ?!」
恵子「よく考えてみて、“イオン”砲よ!“イオン”。」
勝平「………!!そうか!イオンか!」
恵子「そうよ!イオンを出す扇風機とかあるでしょ?」
勝平「だったら、ブッチャーに撃ったら元気になるじゃねえか!」
恵子「そう……だから勝平!鉄也さんを元気にしましょう!」
勝平「おお!鉄也さん、苦戦してるしな!」
勝平「いっけぇぇーー!イオン砲!!鉄也さんに届けーー!」
ヴォォォォ………ヴァァァァァァ……グオゥ!!
鉄也「ぐわぁぁぁぁぁぁ…。」
ズガガガガガーン……
勝平「お、おいおい!?鉄也さん撃墜しちまったじゃねえかよ?!元気になんてならねえじゃねえか!!」
恵子「きっと強すぎたのね……ほら、言うじゃない。薬も過ぎれば毒になるって……。」
宇宙太「バカかおまえらはっ!!イオンはイオンでもこれはプラスなんだよ!!有害なの!!それに、イオンってのはもともと電気性質を帯びてんだろ!!」
勝平&恵子「!!!」
ボク達は気付かなかった……。ていうか説明書読んでなかった…。
ブッチャー「取扱説明書を良く読み用法・用量を守って正しくお使いください……オーッホッホッホッホ!!」
END
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パロ大放出第二弾 「現(うつつ)」
2004年10月11日我が名は【ネロ・カオス】……666の獣を内包せし魔人なり。
今宵もまた、血で彩られた美酒が我が乾いた飢えを満たすのだろうか………。
ネロ「日本か……この様な東洋の島国に真祖の姫がおわすとはな……古来よりアニミズムにて繁栄せしこそなのか?はたまた陰陽たる神術の奇跡をもとめてか……。」
志貴「あれ?あれってもしかして……おーーい!!ネロー!」
ネロ「む?……あれは何時ぞやの人間……。名は【遠野 志貴】であったか?……我が命を一度は絶ちし悪魔の力を備えしか………。」
志貴「どうしたんだ?こんな夜の繁華街に堂々と姿を現すなんて……。いつもの“食事”でもする気か?」
ネロ「ふん……よくもまぁ我を殺めておいて慣れ慣れしく言葉交わせたものだな……。」
志貴「ア、アハハハ……すまん。」
ネロ「………今宵は……貴様の屋敷に行かせてもらう。」
志貴「えーーーっ?!マジすか?」
ネロ「虚言を投げてどうなる?……我は下らぬ冗談など話す口は持ってはおらん……さ、案内せよ…。」
志貴「分かったよ……。(俺は理由が何であれコイツを殺した。せめて俺の屋敷に行くぐらいは自由にしてやっても罰は当たらないよな……。)」
――遠野家 屋敷
志貴「ただいまーー!」
琥珀「おかえりなさーーい!」
翡翠「おかえりなさいませ、志貴様」。
秋葉「ただいまー!じゃ無いでしょ!!今まで何処をほっつき歩いていらしたんですか?兄さん。」
志貴「そ、そんなに怒るなって……今日はゲストを連れてきたんだから。」
琥珀「まぁ、珍しいですね♪志貴さんがお友達を呼ぶなんて。」
志貴「ハ、ハハ……友達ってワケでもないんだけど……。」
ネロ「邪魔をするぞ……。」
秋葉「!!!」
琥珀「!!!」
翡翠「!!!」
秋葉「に、兄さん……これはどう言う事です?!何故ネロなんか連れて来たんです?」
琥珀「お友達にしてはかなり濃いですね……。」
翡翠「…………。」
志貴「い、いや街で偶然見かけちゃってさ、繁華街の大衆が“食事”されちゃったら大変だと思って……だから…さ。」
秋葉「……まぁ、確かに此処なら一般人などおりませんものね。」
志貴「嫌味言うなよ〜………。」
ネロ「我を倒した殺気などまるで無いな……。貴様、誠に直死の魔眼の主か?」
志貴「あん時は異常だったんだよ……。自分でも制御が効かなくってさ……。」
ネロ「ふむ……つまり直死の魔眼は自己制御が効かぬ程強大な負を抱えし力の様だ……。」
志貴「まぁ、そう言う事ね……。んじゃ、今から飯だ!ダイニングルームに行こう。」
――遠野家ダイニングルーム
秋葉「全く……兄さんは人が良すぎるんだわ……。」
ネロ「お前の妹は常に気を立たせておるのか?」
志貴「ハハ、ッハハ………。」
琥珀「それじゃ、頂きましょう♪ところで、ネロさんは普通にお食事は出来るんですか?」
ネロ「あいや心配は無用……このとおりだ。」
グワーーーゥゥゥ!!!!バリバリ…ガツガツ…グシャ…。
ネロ「馳走になった……中々なる美味……。」
志貴「…………やっぱし食べるのは獣の方なのね……。」
琥珀「それじゃあ、食事が済んだら皆さんでトランプでもしません?」
志貴「お!いいね♪賛成!!」
秋葉「まぁ、暇を持て余すよりかは賢明ね。」
翡翠「志貴様がなさるのでしたら私も…。」
ネロ「トランプ……西洋文化の生み出した賭博用の札遊びか……。良かろう、相手にとって不足は無いな……。」
――遠野家 居間
志貴「くっそぉ……スリーペアだ。」
琥珀「私はフォーカードです♪」
翡翠「ツーペア……。」
秋葉「あら、私はストレートフラッシュよ!」
ネロ「あいや済まぬな。ロイヤルストレートフラッシュだ。」
秋葉「!!!!な、なんですって……。」
志貴「ネロ凄いじゃないか!!これで二十二回連続でだぞ!」
ネロ「ふん、運が我に味方しているだけのこと……。」
志貴「うっ……それって以外にキツイお言葉…。」
―1時間後……
ネロ「いや、今宵は世話になったな。」
志貴「今度会うときまでにはロイヤルストレートフラッシュをマスターしとくさ。」
ネロ「精々励むことだな……では、これにて。」
秋葉「はぁ……まったく…疲れるわ…。」
琥珀「ネロさんて以外に優しいんですね♪渋くてカッコいいかも……♪」
志貴「琥珀さん……?」
秋葉「さてと……紅茶が飲みたいわ。琥珀…。」
琥珀「はい♪」
志貴「ふぅ……これでゆっくり……。」
バタンっ!!!!
ネロ「おお!そうだ言い忘れていた。また明日な……。」
志貴「えーーーーーーーーーーー??!!」
―こうして、我は遠野家を取り込む事に成功した……。
志貴「ただ友達になったって言え………。」
END
今宵もまた、血で彩られた美酒が我が乾いた飢えを満たすのだろうか………。
ネロ「日本か……この様な東洋の島国に真祖の姫がおわすとはな……古来よりアニミズムにて繁栄せしこそなのか?はたまた陰陽たる神術の奇跡をもとめてか……。」
志貴「あれ?あれってもしかして……おーーい!!ネロー!」
ネロ「む?……あれは何時ぞやの人間……。名は【遠野 志貴】であったか?……我が命を一度は絶ちし悪魔の力を備えしか………。」
志貴「どうしたんだ?こんな夜の繁華街に堂々と姿を現すなんて……。いつもの“食事”でもする気か?」
ネロ「ふん……よくもまぁ我を殺めておいて慣れ慣れしく言葉交わせたものだな……。」
志貴「ア、アハハハ……すまん。」
ネロ「………今宵は……貴様の屋敷に行かせてもらう。」
志貴「えーーーっ?!マジすか?」
ネロ「虚言を投げてどうなる?……我は下らぬ冗談など話す口は持ってはおらん……さ、案内せよ…。」
志貴「分かったよ……。(俺は理由が何であれコイツを殺した。せめて俺の屋敷に行くぐらいは自由にしてやっても罰は当たらないよな……。)」
――遠野家 屋敷
志貴「ただいまーー!」
琥珀「おかえりなさーーい!」
翡翠「おかえりなさいませ、志貴様」。
秋葉「ただいまー!じゃ無いでしょ!!今まで何処をほっつき歩いていらしたんですか?兄さん。」
志貴「そ、そんなに怒るなって……今日はゲストを連れてきたんだから。」
琥珀「まぁ、珍しいですね♪志貴さんがお友達を呼ぶなんて。」
志貴「ハ、ハハ……友達ってワケでもないんだけど……。」
ネロ「邪魔をするぞ……。」
秋葉「!!!」
琥珀「!!!」
翡翠「!!!」
秋葉「に、兄さん……これはどう言う事です?!何故ネロなんか連れて来たんです?」
琥珀「お友達にしてはかなり濃いですね……。」
翡翠「…………。」
志貴「い、いや街で偶然見かけちゃってさ、繁華街の大衆が“食事”されちゃったら大変だと思って……だから…さ。」
秋葉「……まぁ、確かに此処なら一般人などおりませんものね。」
志貴「嫌味言うなよ〜………。」
ネロ「我を倒した殺気などまるで無いな……。貴様、誠に直死の魔眼の主か?」
志貴「あん時は異常だったんだよ……。自分でも制御が効かなくってさ……。」
ネロ「ふむ……つまり直死の魔眼は自己制御が効かぬ程強大な負を抱えし力の様だ……。」
志貴「まぁ、そう言う事ね……。んじゃ、今から飯だ!ダイニングルームに行こう。」
――遠野家ダイニングルーム
秋葉「全く……兄さんは人が良すぎるんだわ……。」
ネロ「お前の妹は常に気を立たせておるのか?」
志貴「ハハ、ッハハ………。」
琥珀「それじゃ、頂きましょう♪ところで、ネロさんは普通にお食事は出来るんですか?」
ネロ「あいや心配は無用……このとおりだ。」
グワーーーゥゥゥ!!!!バリバリ…ガツガツ…グシャ…。
ネロ「馳走になった……中々なる美味……。」
志貴「…………やっぱし食べるのは獣の方なのね……。」
琥珀「それじゃあ、食事が済んだら皆さんでトランプでもしません?」
志貴「お!いいね♪賛成!!」
秋葉「まぁ、暇を持て余すよりかは賢明ね。」
翡翠「志貴様がなさるのでしたら私も…。」
ネロ「トランプ……西洋文化の生み出した賭博用の札遊びか……。良かろう、相手にとって不足は無いな……。」
――遠野家 居間
志貴「くっそぉ……スリーペアだ。」
琥珀「私はフォーカードです♪」
翡翠「ツーペア……。」
秋葉「あら、私はストレートフラッシュよ!」
ネロ「あいや済まぬな。ロイヤルストレートフラッシュだ。」
秋葉「!!!!な、なんですって……。」
志貴「ネロ凄いじゃないか!!これで二十二回連続でだぞ!」
ネロ「ふん、運が我に味方しているだけのこと……。」
志貴「うっ……それって以外にキツイお言葉…。」
―1時間後……
ネロ「いや、今宵は世話になったな。」
志貴「今度会うときまでにはロイヤルストレートフラッシュをマスターしとくさ。」
ネロ「精々励むことだな……では、これにて。」
秋葉「はぁ……まったく…疲れるわ…。」
琥珀「ネロさんて以外に優しいんですね♪渋くてカッコいいかも……♪」
志貴「琥珀さん……?」
秋葉「さてと……紅茶が飲みたいわ。琥珀…。」
琥珀「はい♪」
志貴「ふぅ……これでゆっくり……。」
バタンっ!!!!
ネロ「おお!そうだ言い忘れていた。また明日な……。」
志貴「えーーーーーーーーーーー??!!」
―こうして、我は遠野家を取り込む事に成功した……。
志貴「ただ友達になったって言え………。」
END
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パロディ大放出第一弾 「奇跡」
2004年10月9日アムロ「くっ…なんて敵の数だ。」
ジュドー「これじゃあ手も足も出ないじゃんか!」
カミーユ「何か手は無いのか?」
アムロ「………!!そうだ!」
シャア「アムロ、何かあるのか?」
アムロ「これならいけるかもしれない。」
ジュドー「アムロさん、それ本当かい?」
アムロ「ああ!……奇跡を使う!」
カミーユ「奇跡か…それなら望みはある。」
シャア「よし!発動させてくれアムロ!」
アムロ「分かった!!うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
キュイー―――ン………
ブライト「おい!アムロ、お前が出した葉書の懸賞の高級肉セットが当たったぞ!!良かったな!」
アムロ「…………。」
END
ジュドー「これじゃあ手も足も出ないじゃんか!」
カミーユ「何か手は無いのか?」
アムロ「………!!そうだ!」
シャア「アムロ、何かあるのか?」
アムロ「これならいけるかもしれない。」
ジュドー「アムロさん、それ本当かい?」
アムロ「ああ!……奇跡を使う!」
カミーユ「奇跡か…それなら望みはある。」
シャア「よし!発動させてくれアムロ!」
アムロ「分かった!!うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
キュイー―――ン………
ブライト「おい!アムロ、お前が出した葉書の懸賞の高級肉セットが当たったぞ!!良かったな!」
アムロ「…………。」
END
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スパロボパロ:長短編版 「援護攻撃」
2004年10月5日アムロ「くそぉ!何て装甲だ……誰か!援護をしてくれ。」
甲児「ダメだ!コッチも手一杯で!」
ジュドー「くっそぉ!!こう多くちゃ迂闊に動けない!」
シャア「ダメだアムロ!私でも間にあわんよ!」
アムロ「誰か居ないのか………。」
ドモン「俺が援護するぞ!!」
アムロ「ドモンか!頼む!!」
ドモン「行くぞ!!……俺のこの手が真っ赤に燃えるぅ……。」
アムロ「ビームサーベルならどうだ!?」
ドモン「お前を倒せと……。」
アムロ「よし!いけるぞ!!」
ドモン「轟き叫ぶーー!!」
アムロ「よしっ!これで終わりだ!!」
ドモン「必殺!!シャーイニング……。」
ズガガガガガーン……
ドモン「へ?」
アムロ「遅いよ。」
END
甲児「ダメだ!コッチも手一杯で!」
ジュドー「くっそぉ!!こう多くちゃ迂闊に動けない!」
シャア「ダメだアムロ!私でも間にあわんよ!」
アムロ「誰か居ないのか………。」
ドモン「俺が援護するぞ!!」
アムロ「ドモンか!頼む!!」
ドモン「行くぞ!!……俺のこの手が真っ赤に燃えるぅ……。」
アムロ「ビームサーベルならどうだ!?」
ドモン「お前を倒せと……。」
アムロ「よし!いけるぞ!!」
ドモン「轟き叫ぶーー!!」
アムロ「よしっ!これで終わりだ!!」
ドモン「必殺!!シャーイニング……。」
ズガガガガガーン……
ドモン「へ?」
アムロ「遅いよ。」
END
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自己中ランキング〜音楽編〜
2004年10月1日どーもー!本日はワタクシの独断と偏見に満ちた音楽ランキングをお送りします!
☆(*^o^)/\(^-^*)☆
1位:マツケンサンバ? new!
唄:松平 健
2位:シスター new!
唄:ポルノグラフィティ
3位:オンリーロンリーグローリー new!
唄:BUMP of CHICKEN
4位:夕焼けファルセット new!
唄:175R
5位:FOR REAL new!
唄:徳山 秀典
6位:DREAM SHIP new!
唄:イクタ☆アイコ
7位:そして僕に出来ること new!
唄:Day after Tomorrow
8位:? WILL new!
唄:Souwel
9位:QUINCY new!
唄:BoA
10位:僕が一番欲しかったもの new!
唄:槇原 敬之
☆(*^o^)/\(^-^*)☆
1位:マツケンサンバ? new!
唄:松平 健
2位:シスター new!
唄:ポルノグラフィティ
3位:オンリーロンリーグローリー new!
唄:BUMP of CHICKEN
4位:夕焼けファルセット new!
唄:175R
5位:FOR REAL new!
唄:徳山 秀典
6位:DREAM SHIP new!
唄:イクタ☆アイコ
7位:そして僕に出来ること new!
唄:Day after Tomorrow
8位:? WILL new!
唄:Souwel
9位:QUINCY new!
唄:BoA
10位:僕が一番欲しかったもの new!
唄:槇原 敬之
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雑談
2004年9月30日最近肌寒くなってきて、朝が辛くなり始める時期となって参りました……。
ワタクシは冬が好きな人間ですので寒いくらいがイイんですけど……。夏は汗掻いて、汗のニオイとか気になりますから…。
そして、私事で大変恐縮ですが、ついこの間にワタクシ草薙はとある国語辞書と運命的な出会いを果たしたんです!!
何気なくツタヤを徘徊しておると、ふと白と赤の本が隅にあるのを発見いたしまして、
「何や?こんなとこに辞書があったんやなぁ…」
とふ〜ん的な感じで視線を向けましたところ……ビビビと第六感に訴えかけるものがございまして、試しに手にとって見た所、
「こ、これや!これならよりスムーズに小説書けるわ!!」
と一人大興奮………思わず顔がほころんでいた所を見知らぬ方に目撃されました……不思議そうにしていた顔が焼きついています……。
値段も700円程度で一万語以上ですから……ポケットサイズと言うのも魅力でしたんで……っとしまったーーーー!!
また私的な出来事を延々と……そ、それではこの辺で!!
あ!近々、パロディものを大量追加致します?
ワタクシは冬が好きな人間ですので寒いくらいがイイんですけど……。夏は汗掻いて、汗のニオイとか気になりますから…。
そして、私事で大変恐縮ですが、ついこの間にワタクシ草薙はとある国語辞書と運命的な出会いを果たしたんです!!
何気なくツタヤを徘徊しておると、ふと白と赤の本が隅にあるのを発見いたしまして、
「何や?こんなとこに辞書があったんやなぁ…」
とふ〜ん的な感じで視線を向けましたところ……ビビビと第六感に訴えかけるものがございまして、試しに手にとって見た所、
「こ、これや!これならよりスムーズに小説書けるわ!!」
と一人大興奮………思わず顔がほころんでいた所を見知らぬ方に目撃されました……不思議そうにしていた顔が焼きついています……。
値段も700円程度で一万語以上ですから……ポケットサイズと言うのも魅力でしたんで……っとしまったーーーー!!
また私的な出来事を延々と……そ、それではこの辺で!!
あ!近々、パロディものを大量追加致します?
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「我が家の氏神さま!」〜第一話-?「紅丸」〜
2004年9月28日 連載眼前に佇む生物の姿に梛は張り詰めていた緊張や恐怖は消し飛んだ。一見すると犬であるが、よくよく見れば寺社等にある狛犬に酷似している……。確かに異形である事に相違は無いものの、梛の憶測では血肉を喰らう様なバケモノを誇大妄想していただけに、それに比較すれば“安堵”すら覚えた。
「い、犬だと?失礼な奴だな!こう見えても私は“式神”ぞ!」
犬と言わしめられた狛犬はムスッと不満そうに言うと、梛に嫌疑の色を浮かべた。
「……大体……お前、私が見えるのか?低級であれ神であるこの私が……。」
「ん?……みたいだな。俺、霊力者みたいなんだよ。」
「?!」
霊力者の言葉に狛犬はピクリと反応した。反芻する様に何度もブツブツと独り言を言いながら梛の言葉が虚辞かどうか確かめる様に数回一瞥しては思案気に首を傾いだ。
「う〜む…確かに霊力反応がある……いや、失礼しました。」
数瞬の空白が開いたかと思うや、狛犬は態度を改め梛を是認した。
「紅……丸?!」
すると、不意に茜の声が驚きの色味を湛えて空に飛んだ。
“紅丸”……そう呼ばれた狛犬は茜に視線を向けるや否や、パァーッと明るい色を浮かた。
「茜!茜か!!」
茜は紅丸の傍に駆け寄ると、嬉しそうに笑った。その顔は懐古と喜色に染まり、心底からの喜びが溢れていた。
「何?知り合いか?茜。」
全く状況が把握出来ずに、梛は親しげに寄り添いあう茜と紅丸を何度も視線で反復しながら、困惑気に尋ねた。
「はい!彼は私と同じ日に誕生した式神で、名を紅丸(くれないまる)と言います。“天上”ではよく一緒に遊びました。」
紅丸を語る茜の顔はとても輝いており、まるで宝物を紹介するかの様なその優しく情の籠った口振りに、梛は茜にとって紅丸が余程の存在なのだと直感で感じた。そして、何故か哀調の念が沸々と沸き起こった……。
「そ、そうなんだ……つまり、二人は……その、親友なんだ。」
しかし、根拠の無い感情に身を任せる訳にはいかないと、梛は
務めて明るい前向きな見解によって鬱屈した感情を振り払った。
「はい!大親友です!!」
ニコニコと眩しく愛らしい笑顔を浮かべる茜はただ純真で、無垢……。梛は薄い嫉妬を抱いた自分を恥じ、そして自己嫌悪した。茜はただ、大親友を紹介しただけなのに、一方的な感情に流されそうになった自分が、梛は情けなかった………。
「あの?梛様?」
「え?!いや……何でもないよ!!それよりさ、紅丸には主人とか居ないのか?俺が茜の主人になったみたいにさ。」
心の陰りを悟られまいと動揺した梛は咄嗟に質問をした。と、梛の質問に紅丸は少し表情を陰らせた……。
「いや…私は常に一人だ。」
哀調を帯びた声色で紅丸は答えた。不躾な質問を投げ掛けたかと、梛はフォローに当惑した。
「そっか………悪かったな。」
「いえ、別に何とも思っておりませんので……。」
気丈に振舞っているっもののその顔の曇りは依然として消えていない。
「あの、梛様……ちょっと。」
気まずそうに頭を掻く梛の背中を突然にグイと引っ張る者があった……。ベクトルの働く方向に踵を返すと、そこには申し訳なさそうに梛を呼ぶ茜が居た。梛は訝しくも思ったが、取り敢えずは呼ばれるままに茜の近くに寄った。
「あの……紅丸を……その……もし、もし宜しかったら…。」
モジモジと有耶無耶な言葉ばかりを連呼する茜を見て、梛は言わんとする所が分かった。ふうと小さい溜息を吐くと、
「分かった!!じゃあ俺が主人になってやるよ!!」
ニカッと茜と紅丸に笑い掛けると、梛は大きく鷹揚と宣言した。
「え?本当ですか?!」
「私の主人になってくれるのですか?!」
紅丸は信じられない者を見るかのような驚愕を浮かべながら梛を見た。梛は微笑み返すと、コクリと一度だけ頷いた。
「良かったね、紅丸!」
「あ、ああ!」
目に涙を一杯に浮かべながら親友(とも)の為に一心に喜んでいる茜……。梛は益々彼女の純真さに魅かれるものを感じた。
「俺は“出雲 梛”!!今日からお前の主人だ!」
「私は紅丸!今日から梛殿にお世話になります。」
「私は茜!!昨日から梛様にお仕えしています!」
「いや、茜はいいって……。」
……こうして、新たな家族が出雲家に増える事となった。紅丸と言う名の式神…。梛はこれも何かの縁だと思い込む事にした。
そう、茜と自分が出会ったその瞬間から、自分の運命に大きな転機が来たんだ……そう梛は解釈していた……。
「それじゃ、紅丸を姉貴に紹介しなきゃな!」
「そうですね!」
「ん?……梛殿には姉が居るのですか?」
「ああ!しかも俺と同じ霊力者!!」
「なるほど……。」
―出雲家
日は傾き始め、茜色の夕焼けがとても眩しかった。梛一行は自宅前に佇む一人の女性のシルエットに目を留めた。
「お!珍しいな…姉貴が出待ちなんて…。」
滅多に見ない光景だと梛は若干嬉しそうに言った。
「ただいま!いやぁ、疲れた疲れた……。」
「ただ今帰りました。」
「おぅ!お帰り!!どうだった?町案な…??」
梛と茜に駆け寄った悠良の視線に不意に犬らしき生物の姿が留まった。
「な、何だよ?この生物は……。」
「え?!…あ!…そうだ、悠良姉、これはその……。」
「う…そ……。」
「これはその……茜の親友で……。」
「めちゃめちゃ萌えるぅぅーーー!!!!」
「へ?!」
「でかした梛!!こんな可愛い奴拾ってくるなんて!!姉さんは今日ほど梛を誇れる気になった事は無いよー!!」
「そ、そうかよ……。(ま、いいか…気に入ってくれたみたいだし…)。」
「あの、梛殿?」
「うわーー!!喋れんの?益々可愛いーーーー!」
「家族の仲間入りだ。おめでとう紅丸……。」
「は、はぁ………。」
「良かったね、紅丸!」
……こうして紅丸は悠良にも大変気に入られ、晴れて出雲の式神として暮らしていく事となった…。その夜…。
「いやぁ、梛!紅丸は可愛いな!」
夕食を済ませ、団欒の時間を過ごしていた梛に悠良は恭しく擦り寄っていた。
「な、なんだよ?気色悪いなぁ…。」
「なぁ……梛ぃ〜。」
悠良は猫なで声で梛に迫っている……梛は呆れ顔で悠良を一瞥し、絡まる腕を振りほどいた……。悠良が人に甘えを見せる時というのは、何かをねだっている時なのだ……。
「わーったよ!!今晩好きにしていいよ!」
梛は一刻も早くこの地獄から抜け出すために悠良のおねだりに許可を降ろした。すると許可が降りた瞬間、
「マジ?あんがとさん♪」
バッと梛を突き飛ばすように紅丸の居るダイニングに駆けて行った…。
「いててて…ったく、あのバカ女……。」
一人愚痴を零し、梛はふと隣りに茜の気配を感じた。
「茜?」
茜はジッと梛を見つめたまま顔を恍惚に染めていた。
「あの…梛様…今日は、その、ありがとうございます!!」
「いいって、困ってる時はお互い様!それに、茜の親友を無下に扱うなんて出来っこないし……。」
「梛様……。」
二人の間に暫しの特別な空気が生まれた。まるで恋人同士であるかのように二人は暫し見つめ合ったままでいた……と、
「うわぁあぁあぁ!!梛殿〜!茜〜!!助けてくれ〜!!」
「そんなに恥ずかしがるなって!!一緒に風呂に入ろうって言ってるだけだろ!」
紅丸の悲鳴で二人の空気は掻き消された。
「梛様、楽しそうですね♪紅丸!」
「ハ、ハハ…そうね……
「い、犬だと?失礼な奴だな!こう見えても私は“式神”ぞ!」
犬と言わしめられた狛犬はムスッと不満そうに言うと、梛に嫌疑の色を浮かべた。
「……大体……お前、私が見えるのか?低級であれ神であるこの私が……。」
「ん?……みたいだな。俺、霊力者みたいなんだよ。」
「?!」
霊力者の言葉に狛犬はピクリと反応した。反芻する様に何度もブツブツと独り言を言いながら梛の言葉が虚辞かどうか確かめる様に数回一瞥しては思案気に首を傾いだ。
「う〜む…確かに霊力反応がある……いや、失礼しました。」
数瞬の空白が開いたかと思うや、狛犬は態度を改め梛を是認した。
「紅……丸?!」
すると、不意に茜の声が驚きの色味を湛えて空に飛んだ。
“紅丸”……そう呼ばれた狛犬は茜に視線を向けるや否や、パァーッと明るい色を浮かた。
「茜!茜か!!」
茜は紅丸の傍に駆け寄ると、嬉しそうに笑った。その顔は懐古と喜色に染まり、心底からの喜びが溢れていた。
「何?知り合いか?茜。」
全く状況が把握出来ずに、梛は親しげに寄り添いあう茜と紅丸を何度も視線で反復しながら、困惑気に尋ねた。
「はい!彼は私と同じ日に誕生した式神で、名を紅丸(くれないまる)と言います。“天上”ではよく一緒に遊びました。」
紅丸を語る茜の顔はとても輝いており、まるで宝物を紹介するかの様なその優しく情の籠った口振りに、梛は茜にとって紅丸が余程の存在なのだと直感で感じた。そして、何故か哀調の念が沸々と沸き起こった……。
「そ、そうなんだ……つまり、二人は……その、親友なんだ。」
しかし、根拠の無い感情に身を任せる訳にはいかないと、梛は
務めて明るい前向きな見解によって鬱屈した感情を振り払った。
「はい!大親友です!!」
ニコニコと眩しく愛らしい笑顔を浮かべる茜はただ純真で、無垢……。梛は薄い嫉妬を抱いた自分を恥じ、そして自己嫌悪した。茜はただ、大親友を紹介しただけなのに、一方的な感情に流されそうになった自分が、梛は情けなかった………。
「あの?梛様?」
「え?!いや……何でもないよ!!それよりさ、紅丸には主人とか居ないのか?俺が茜の主人になったみたいにさ。」
心の陰りを悟られまいと動揺した梛は咄嗟に質問をした。と、梛の質問に紅丸は少し表情を陰らせた……。
「いや…私は常に一人だ。」
哀調を帯びた声色で紅丸は答えた。不躾な質問を投げ掛けたかと、梛はフォローに当惑した。
「そっか………悪かったな。」
「いえ、別に何とも思っておりませんので……。」
気丈に振舞っているっもののその顔の曇りは依然として消えていない。
「あの、梛様……ちょっと。」
気まずそうに頭を掻く梛の背中を突然にグイと引っ張る者があった……。ベクトルの働く方向に踵を返すと、そこには申し訳なさそうに梛を呼ぶ茜が居た。梛は訝しくも思ったが、取り敢えずは呼ばれるままに茜の近くに寄った。
「あの……紅丸を……その……もし、もし宜しかったら…。」
モジモジと有耶無耶な言葉ばかりを連呼する茜を見て、梛は言わんとする所が分かった。ふうと小さい溜息を吐くと、
「分かった!!じゃあ俺が主人になってやるよ!!」
ニカッと茜と紅丸に笑い掛けると、梛は大きく鷹揚と宣言した。
「え?本当ですか?!」
「私の主人になってくれるのですか?!」
紅丸は信じられない者を見るかのような驚愕を浮かべながら梛を見た。梛は微笑み返すと、コクリと一度だけ頷いた。
「良かったね、紅丸!」
「あ、ああ!」
目に涙を一杯に浮かべながら親友(とも)の為に一心に喜んでいる茜……。梛は益々彼女の純真さに魅かれるものを感じた。
「俺は“出雲 梛”!!今日からお前の主人だ!」
「私は紅丸!今日から梛殿にお世話になります。」
「私は茜!!昨日から梛様にお仕えしています!」
「いや、茜はいいって……。」
……こうして、新たな家族が出雲家に増える事となった。紅丸と言う名の式神…。梛はこれも何かの縁だと思い込む事にした。
そう、茜と自分が出会ったその瞬間から、自分の運命に大きな転機が来たんだ……そう梛は解釈していた……。
「それじゃ、紅丸を姉貴に紹介しなきゃな!」
「そうですね!」
「ん?……梛殿には姉が居るのですか?」
「ああ!しかも俺と同じ霊力者!!」
「なるほど……。」
―出雲家
日は傾き始め、茜色の夕焼けがとても眩しかった。梛一行は自宅前に佇む一人の女性のシルエットに目を留めた。
「お!珍しいな…姉貴が出待ちなんて…。」
滅多に見ない光景だと梛は若干嬉しそうに言った。
「ただいま!いやぁ、疲れた疲れた……。」
「ただ今帰りました。」
「おぅ!お帰り!!どうだった?町案な…??」
梛と茜に駆け寄った悠良の視線に不意に犬らしき生物の姿が留まった。
「な、何だよ?この生物は……。」
「え?!…あ!…そうだ、悠良姉、これはその……。」
「う…そ……。」
「これはその……茜の親友で……。」
「めちゃめちゃ萌えるぅぅーーー!!!!」
「へ?!」
「でかした梛!!こんな可愛い奴拾ってくるなんて!!姉さんは今日ほど梛を誇れる気になった事は無いよー!!」
「そ、そうかよ……。(ま、いいか…気に入ってくれたみたいだし…)。」
「あの、梛殿?」
「うわーー!!喋れんの?益々可愛いーーーー!」
「家族の仲間入りだ。おめでとう紅丸……。」
「は、はぁ………。」
「良かったね、紅丸!」
……こうして紅丸は悠良にも大変気に入られ、晴れて出雲の式神として暮らしていく事となった…。その夜…。
「いやぁ、梛!紅丸は可愛いな!」
夕食を済ませ、団欒の時間を過ごしていた梛に悠良は恭しく擦り寄っていた。
「な、なんだよ?気色悪いなぁ…。」
「なぁ……梛ぃ〜。」
悠良は猫なで声で梛に迫っている……梛は呆れ顔で悠良を一瞥し、絡まる腕を振りほどいた……。悠良が人に甘えを見せる時というのは、何かをねだっている時なのだ……。
「わーったよ!!今晩好きにしていいよ!」
梛は一刻も早くこの地獄から抜け出すために悠良のおねだりに許可を降ろした。すると許可が降りた瞬間、
「マジ?あんがとさん♪」
バッと梛を突き飛ばすように紅丸の居るダイニングに駆けて行った…。
「いててて…ったく、あのバカ女……。」
一人愚痴を零し、梛はふと隣りに茜の気配を感じた。
「茜?」
茜はジッと梛を見つめたまま顔を恍惚に染めていた。
「あの…梛様…今日は、その、ありがとうございます!!」
「いいって、困ってる時はお互い様!それに、茜の親友を無下に扱うなんて出来っこないし……。」
「梛様……。」
二人の間に暫しの特別な空気が生まれた。まるで恋人同士であるかのように二人は暫し見つめ合ったままでいた……と、
「うわぁあぁあぁ!!梛殿〜!茜〜!!助けてくれ〜!!」
「そんなに恥ずかしがるなって!!一緒に風呂に入ろうって言ってるだけだろ!」
紅丸の悲鳴で二人の空気は掻き消された。
「梛様、楽しそうですね♪紅丸!」
「ハ、ハハ…そうね……
報告!
2004年9月26日近日中に氏神さま!の更新を完了したいと思います!!
あと、余談ですが携帯の機種変更も致しました!!
話題のFOMAですよ、しかも900シリーズ♪まぁ、その分手続きに時間が掛かり、三時間ほど店に居ましたけど……。
でもまぁ、時間が掛かっただけの価値はありました☆以上!!
ここで突然の自己中ランキング〜漫画本編〜をベスト5で送りたいと思います!
1位「私の救世主(メシア)さま」ガンガンコミック
作者:水無月すう new!
2位「ONE PIECE」ジャンプコミック
作者:尾田栄一郎 new!
3位「プラネットガーディアン」ガンガンコミック
作者:高坂りと new!
4位「最終兵器彼女」ビッグコミック
作者:高橋しん new!
5位「BLACK CAT」ジャンプコミック
作者:矢吹健太朗 new!
どれもが珠玉の本ばかりですんで、是非読んでみてください!ってワンピースやブラックキャットは有名か……。
あと、余談ですが携帯の機種変更も致しました!!
話題のFOMAですよ、しかも900シリーズ♪まぁ、その分手続きに時間が掛かり、三時間ほど店に居ましたけど……。
でもまぁ、時間が掛かっただけの価値はありました☆以上!!
ここで突然の自己中ランキング〜漫画本編〜をベスト5で送りたいと思います!
1位「私の救世主(メシア)さま」ガンガンコミック
作者:水無月すう new!
2位「ONE PIECE」ジャンプコミック
作者:尾田栄一郎 new!
3位「プラネットガーディアン」ガンガンコミック
作者:高坂りと new!
4位「最終兵器彼女」ビッグコミック
作者:高橋しん new!
5位「BLACK CAT」ジャンプコミック
作者:矢吹健太朗 new!
どれもが珠玉の本ばかりですんで、是非読んでみてください!ってワンピースやブラックキャットは有名か……。
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スパロボパロ 『The Conbination』
2004年9月26日 日常俺は剣 鉄也……。偉大なる勇者、グレートマジンガーに選ばれしパイロットだ。今日も仲間の甲児くんやデュークと悪を滅ぼす!!
甲児「よっしゃあ!!これで二機撃墜だぜ♪」
鉄也「甲児くん!油断するな!」
デューク「そうだぞ、敵はまだ残ってるんだ。」
甲児「なぁーに、ちょちょいのちょいだぜ♪」
機械獣「グオォォォォ!!」
甲児「お!早速特攻か?返り討ちにしてやるぜ♪」
鉄也「待て!ここは俺が!!」
デューク「いや、僕に任せてくれ!」
甲児「(やっぱ、マジンガー歴は俺が先輩だし……悪いけど、俺が倒すぜ。)」
鉄也「(やはりここは厳しい訓練を受けてきたこの俺が決めるべきだろう。)」
デューク「(甲児くんや鉄也くんを危険に晒すわけには行かない!
ここは僕が!)」
ボス「おいおい、あいつ等動かないじゃない!!」
ムチャ「や、やべぇ〜!機械獣がぁ!」
機械獣「グオォォォッォオ!!」
甲児「(それに、俺が一番機械獣とは因縁深いんだし…。)」
鉄也「(甲児くんには荷が勝ち過ぎる!)」
デューク「(例え我が命尽きるとも!!)」
機械獣「ゴワァァァァアオォォッォ!!」
甲児&鉄也&デューク「うるさいっ!!!!!!」
ズガ――――ン!!…………。
ボス「凄いコンビネーションだわさ……。」
END
甲児「よっしゃあ!!これで二機撃墜だぜ♪」
鉄也「甲児くん!油断するな!」
デューク「そうだぞ、敵はまだ残ってるんだ。」
甲児「なぁーに、ちょちょいのちょいだぜ♪」
機械獣「グオォォォォ!!」
甲児「お!早速特攻か?返り討ちにしてやるぜ♪」
鉄也「待て!ここは俺が!!」
デューク「いや、僕に任せてくれ!」
甲児「(やっぱ、マジンガー歴は俺が先輩だし……悪いけど、俺が倒すぜ。)」
鉄也「(やはりここは厳しい訓練を受けてきたこの俺が決めるべきだろう。)」
デューク「(甲児くんや鉄也くんを危険に晒すわけには行かない!
ここは僕が!)」
ボス「おいおい、あいつ等動かないじゃない!!」
ムチャ「や、やべぇ〜!機械獣がぁ!」
機械獣「グオォォォッォオ!!」
甲児「(それに、俺が一番機械獣とは因縁深いんだし…。)」
鉄也「(甲児くんには荷が勝ち過ぎる!)」
デューク「(例え我が命尽きるとも!!)」
機械獣「ゴワァァァァアオォォッォ!!」
甲児&鉄也&デューク「うるさいっ!!!!!!」
ズガ――――ン!!…………。
ボス「凄いコンビネーションだわさ……。」
END
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最近、倫理学にハマっております!
小説のネタ集めのつもりで興味本位だったんですが、実際にやってみると意外と面白いもんで、すっかり気に入りました♪
カントにヘーゲル、ソクラテスにキルケゴール!!
皆さん素晴らしい思想を真理と掲げては、新たな思想に覆される……そんな取り止めの無い事を何百年も延々と繰り返し、今尚も真理は発見されていない………奥が底なしに深い学問ですわ。
現に、倫理のやり過ぎで真理が分からなくなったと気が狂い、自殺した思想家も居たそうです………ある意味、危険な学問です。
小説のネタ集めのつもりで興味本位だったんですが、実際にやってみると意外と面白いもんで、すっかり気に入りました♪
カントにヘーゲル、ソクラテスにキルケゴール!!
皆さん素晴らしい思想を真理と掲げては、新たな思想に覆される……そんな取り止めの無い事を何百年も延々と繰り返し、今尚も真理は発見されていない………奥が底なしに深い学問ですわ。
現に、倫理のやり過ぎで真理が分からなくなったと気が狂い、自殺した思想家も居たそうです………ある意味、危険な学問です。
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「我が家の氏神さま!」〜第一話―?『町案内』〜
2004年9月22日 連載朝の陽光が燦々とアスファルトの路面に温もりを蓄えている…。
木々達は光を浴びて風にそよいではサワサワと音を立てた。
身が透き通る様な空気……。そんな心地の良さを全身に受け、梛と茜は歩いていた。
「なぁ、どこに行きたい?」
嘲笑する姉の見送りから二十分ほどが経過し、梛と茜は静かな遊歩道を過ぎようとしていた……しかし、その間の会話は乏しく、茜は何やら俯き気味に梛と若干の距離を保ちつつ歩みを進めている……。
「………ど、どこでもいいです……。」
「もしかして……迷惑だった……か?」
「!!」
「ハハ、そうだよな……行き成りこんな風に連れ出すんだもんな。」
梛は自嘲気味に頭を掻いた。茜はその光景を見るや顔をガバっと上げ、慌てて梛の隣りに近づいた。
「い、いえ!違うんです!!迷惑とかじゃなくて……その……嬉しかったんです………。梛様が私を構ってくれて……。でも、恥ずかしくって………。」
顔を仄かに桜色に染めると、茜はモジモジと体を小刻みに揺らした。梛はホッとしたように顔の緊張を緩めると、茜の肩をポンと叩き、突然走り出した。
「おーーい!早く来いよ!!コンビニ行くぞ!」
嬉しそうに顔を綻ばせながら梛は軽やかな足運びで駆けた。
「ちょ、ちょっと待って下さいよぉ!!コンビニって何ですかぁ?」
突然の事に咄嗟の判断が出来なかったが、茜は慌てて梛を追った。“コンビニ”……茜にとってそれは初めて耳にする言葉だった。一体どんな所だろう?…そんな期待と好奇心に胸を膨らませ、茜は梛を追った。暫く走ると、梛がとある建物の前で止まった……。
「ハァハァハァ……ここが、コンビニって言う俺達現代人が愛用してる店だ。」
梛の指差すままに視線を送ると、目の前には色とりどりに装飾された立て札らしき物がクルクルと回っており、建物は中が透けて見え、同じ服を着た人間が二人ほど小さな空間に佇んでいる……。茜は不思議な光景に思わず首を傾げた。
「梛様……ここが、コンビニと言う場所ですか?」
「そうだぞ。中に入るか?」
「はいっ!!」
瞳をキラキラと輝かせ、茜は梛の後に続いた……。
まず目に飛び込んできたのは、緑色の敷物が敷かれたスペースだった。視線を敷物から上へ送ると、そこには半透明の壁に亀裂が入った“何か”が行く手を塞いでいる……。
「あの……梛様、行き止まりでは?」
すると、梛はハハハと軽く笑い、茜の頭をポンと叩いた。
「そっか…茜は知らないよな♪よーく見とけよ!」
自信たっぷりに勿体つけながら、梛は敷物に足を踏み入れた……。シュイーーーン…突然に奇妙な音を立て、半透明の壁は真っ二つに亀裂から別たれ、梛はその間を何事も無く通過し、店内へと入った。一方の茜は目の前に起きている怪奇現象に目をパチクリと見開き、驚きのあまりに声を失っていた……。
「ホラ、茜も来いよ。」
「は、はい…。」
梛に呼ばれ、茜は恐る恐る敷物に足を踏み入れた、と次の瞬間、再び半透明の壁は亀裂から別たれた。
「やった……私にも出来た!」
純粋無垢な笑顔を梛に向け、茜は店内に入った。店内に入るや、
「いらっしゃいませ。」
と同じ服を身に纏った人間の声がした。辺りは様々な物で溢れ、茜にはどれも興味を引かれるものばかりであった。そんな様子を一人微笑ましく思いながら、梛はジュースを二本手に取り、レジに向かった。
「梛様?何をなさるんですか?」
「お会計だよ!」
「はぁ…………。」
ピッピッとリズム良く音が聞こえ、茜は何が起こっているのかを把握する暇も無い内に、梛に呼ばれコンビニを後にした。
「さっきのアレは何ですか?」
「ああ、アレね……あれはレジって言って、品物をお金で買う所だ。で、緑の敷物が敷いてあった所は、自動ドアって言って、手を触れなくても開く扉なんだよ。」
「そうなんですかぁ……。勉強になります。」
感心したように顔を綻ばせると、茜はペコリと頭を下げた。あまりに純真な茜に何だか気恥ずかしくなった梛は、鼻筋をポリポリと掻きながら、先程買ったジュースを一本取り出し、茜に手渡した。
「ホラ……これ飲めよ。」
「これは………?」
「ジュースって言う甘い飲み物。」
「………ありがとうございます♪」
どこまでも純真に、無垢な茜……梛は茜が喜んでくれるなら何でも出来る……そんな気がした。ジュースのキャップの外し方をレクチャーすると、梛は茜の反応を窺った。慎重に一口を飲み込む茜の姿は、とても愛らしいものだった。
「ゴクッ…………うわー、おいしいです♪」
満面に笑みを浮かべると、茜はニコニコとジュースを飲んだ。
ジュース一本で大層喜ぶもんだなと思いつつ、梛の顔は綻んでいた……。
「それじゃ……次はどこ行きたい?」
ジュースを飲み終え、一段落したところで梛は茜に行き先を問うた。茜はうーんと思案気に頭を傾げたが、
「どこでもいいです♪」
結局はこの一言に尽きた………。梛は苦笑を浮かべると、
「じゃあ俺と茜が出会った、あの神社に行こう!」
「はい!」
二人の出会いの場所……人も行き来の少ない寂れた神社を提案した。茜も快く賛成してくれ、こうして二人は再び来た道を戻りながら、神社を目指した。
―二十分後……。二人は神社の鳥居の下に来ていた。
鮮やかな赤が風雨に晒され、寂れた錆朱色へとその彩を貶めた二本の柱は、何とも物悲しげに立っており、梛の霊力に不思議な懐かしさを想起させた……。
「やっぱ何時来てもガランとしてんなぁ。」
「そんな事言ったら罰が当たりますよ。」
何気ない会話を交わしながら、二人は境内へとその足を進めた。
白と黒の玉砂利が石造りの通路の脇にびっしりと詰められ、更に端のほうは木々が鬱蒼と生い茂り、かつての賑わいを見せた神社の廃れた様子をまざまざと物語っていた。
二人はそこで暫し歩みを止め、何やら感慨深く言葉を交わした………。
「にしても、ここで茜と出会ったんだよなぁ……。」
「何言ってるんですか♪まだ出会って一日しか経ってませんよ。」
「いいのいいの!こういうのって、付き合った時間とかじゃ無いと思うんだ。」
「………梛様って、意外と繊細ですね。」
「まだ出会って一日で、俺が分かるかっつうの!」
「それもそうですね♪フフ……。」
「ハハハハ……。」
何気ない……しかし梛にとっても、茜にとっても掛け替えの無い時間だった。お互いが少しは理解し合えた……否、より特別な感情が芽生えの兆候を衒い始めた……そんな実感が梛には沸き始めていた……。と、突然に辺りの空気が剣呑なものへと変わり、“異”の気配が梛を襲った。茜とは全く異なる感覚……。梛は咄嗟に茜を見遣った。案の定、茜も異様な気配に気付いているらしく、真剣な面持ちで辺りを警戒している。
「梛様……。」
「ああ、恐らく境内の奥からだ……行くぞ!」
梛と茜は気配の方へと駆け出した……。恐怖はあったが、このまま去るのも躊躇われる程の異………。確かめずには居られなかった……。
「そこか!?」
境内の奥へと辿り着いた二人は、意を決して気配へ身を晒した………未曾有のバケモノか、はたまた凶悪な霊か……?
「ウガ?……お前、何だ?」
そこに居たのは確かに異形ではあるものの………犬であった。
「い………犬ぅ?!」
木々達は光を浴びて風にそよいではサワサワと音を立てた。
身が透き通る様な空気……。そんな心地の良さを全身に受け、梛と茜は歩いていた。
「なぁ、どこに行きたい?」
嘲笑する姉の見送りから二十分ほどが経過し、梛と茜は静かな遊歩道を過ぎようとしていた……しかし、その間の会話は乏しく、茜は何やら俯き気味に梛と若干の距離を保ちつつ歩みを進めている……。
「………ど、どこでもいいです……。」
「もしかして……迷惑だった……か?」
「!!」
「ハハ、そうだよな……行き成りこんな風に連れ出すんだもんな。」
梛は自嘲気味に頭を掻いた。茜はその光景を見るや顔をガバっと上げ、慌てて梛の隣りに近づいた。
「い、いえ!違うんです!!迷惑とかじゃなくて……その……嬉しかったんです………。梛様が私を構ってくれて……。でも、恥ずかしくって………。」
顔を仄かに桜色に染めると、茜はモジモジと体を小刻みに揺らした。梛はホッとしたように顔の緊張を緩めると、茜の肩をポンと叩き、突然走り出した。
「おーーい!早く来いよ!!コンビニ行くぞ!」
嬉しそうに顔を綻ばせながら梛は軽やかな足運びで駆けた。
「ちょ、ちょっと待って下さいよぉ!!コンビニって何ですかぁ?」
突然の事に咄嗟の判断が出来なかったが、茜は慌てて梛を追った。“コンビニ”……茜にとってそれは初めて耳にする言葉だった。一体どんな所だろう?…そんな期待と好奇心に胸を膨らませ、茜は梛を追った。暫く走ると、梛がとある建物の前で止まった……。
「ハァハァハァ……ここが、コンビニって言う俺達現代人が愛用してる店だ。」
梛の指差すままに視線を送ると、目の前には色とりどりに装飾された立て札らしき物がクルクルと回っており、建物は中が透けて見え、同じ服を着た人間が二人ほど小さな空間に佇んでいる……。茜は不思議な光景に思わず首を傾げた。
「梛様……ここが、コンビニと言う場所ですか?」
「そうだぞ。中に入るか?」
「はいっ!!」
瞳をキラキラと輝かせ、茜は梛の後に続いた……。
まず目に飛び込んできたのは、緑色の敷物が敷かれたスペースだった。視線を敷物から上へ送ると、そこには半透明の壁に亀裂が入った“何か”が行く手を塞いでいる……。
「あの……梛様、行き止まりでは?」
すると、梛はハハハと軽く笑い、茜の頭をポンと叩いた。
「そっか…茜は知らないよな♪よーく見とけよ!」
自信たっぷりに勿体つけながら、梛は敷物に足を踏み入れた……。シュイーーーン…突然に奇妙な音を立て、半透明の壁は真っ二つに亀裂から別たれ、梛はその間を何事も無く通過し、店内へと入った。一方の茜は目の前に起きている怪奇現象に目をパチクリと見開き、驚きのあまりに声を失っていた……。
「ホラ、茜も来いよ。」
「は、はい…。」
梛に呼ばれ、茜は恐る恐る敷物に足を踏み入れた、と次の瞬間、再び半透明の壁は亀裂から別たれた。
「やった……私にも出来た!」
純粋無垢な笑顔を梛に向け、茜は店内に入った。店内に入るや、
「いらっしゃいませ。」
と同じ服を身に纏った人間の声がした。辺りは様々な物で溢れ、茜にはどれも興味を引かれるものばかりであった。そんな様子を一人微笑ましく思いながら、梛はジュースを二本手に取り、レジに向かった。
「梛様?何をなさるんですか?」
「お会計だよ!」
「はぁ…………。」
ピッピッとリズム良く音が聞こえ、茜は何が起こっているのかを把握する暇も無い内に、梛に呼ばれコンビニを後にした。
「さっきのアレは何ですか?」
「ああ、アレね……あれはレジって言って、品物をお金で買う所だ。で、緑の敷物が敷いてあった所は、自動ドアって言って、手を触れなくても開く扉なんだよ。」
「そうなんですかぁ……。勉強になります。」
感心したように顔を綻ばせると、茜はペコリと頭を下げた。あまりに純真な茜に何だか気恥ずかしくなった梛は、鼻筋をポリポリと掻きながら、先程買ったジュースを一本取り出し、茜に手渡した。
「ホラ……これ飲めよ。」
「これは………?」
「ジュースって言う甘い飲み物。」
「………ありがとうございます♪」
どこまでも純真に、無垢な茜……梛は茜が喜んでくれるなら何でも出来る……そんな気がした。ジュースのキャップの外し方をレクチャーすると、梛は茜の反応を窺った。慎重に一口を飲み込む茜の姿は、とても愛らしいものだった。
「ゴクッ…………うわー、おいしいです♪」
満面に笑みを浮かべると、茜はニコニコとジュースを飲んだ。
ジュース一本で大層喜ぶもんだなと思いつつ、梛の顔は綻んでいた……。
「それじゃ……次はどこ行きたい?」
ジュースを飲み終え、一段落したところで梛は茜に行き先を問うた。茜はうーんと思案気に頭を傾げたが、
「どこでもいいです♪」
結局はこの一言に尽きた………。梛は苦笑を浮かべると、
「じゃあ俺と茜が出会った、あの神社に行こう!」
「はい!」
二人の出会いの場所……人も行き来の少ない寂れた神社を提案した。茜も快く賛成してくれ、こうして二人は再び来た道を戻りながら、神社を目指した。
―二十分後……。二人は神社の鳥居の下に来ていた。
鮮やかな赤が風雨に晒され、寂れた錆朱色へとその彩を貶めた二本の柱は、何とも物悲しげに立っており、梛の霊力に不思議な懐かしさを想起させた……。
「やっぱ何時来てもガランとしてんなぁ。」
「そんな事言ったら罰が当たりますよ。」
何気ない会話を交わしながら、二人は境内へとその足を進めた。
白と黒の玉砂利が石造りの通路の脇にびっしりと詰められ、更に端のほうは木々が鬱蒼と生い茂り、かつての賑わいを見せた神社の廃れた様子をまざまざと物語っていた。
二人はそこで暫し歩みを止め、何やら感慨深く言葉を交わした………。
「にしても、ここで茜と出会ったんだよなぁ……。」
「何言ってるんですか♪まだ出会って一日しか経ってませんよ。」
「いいのいいの!こういうのって、付き合った時間とかじゃ無いと思うんだ。」
「………梛様って、意外と繊細ですね。」
「まだ出会って一日で、俺が分かるかっつうの!」
「それもそうですね♪フフ……。」
「ハハハハ……。」
何気ない……しかし梛にとっても、茜にとっても掛け替えの無い時間だった。お互いが少しは理解し合えた……否、より特別な感情が芽生えの兆候を衒い始めた……そんな実感が梛には沸き始めていた……。と、突然に辺りの空気が剣呑なものへと変わり、“異”の気配が梛を襲った。茜とは全く異なる感覚……。梛は咄嗟に茜を見遣った。案の定、茜も異様な気配に気付いているらしく、真剣な面持ちで辺りを警戒している。
「梛様……。」
「ああ、恐らく境内の奥からだ……行くぞ!」
梛と茜は気配の方へと駆け出した……。恐怖はあったが、このまま去るのも躊躇われる程の異………。確かめずには居られなかった……。
「そこか!?」
境内の奥へと辿り着いた二人は、意を決して気配へ身を晒した………未曾有のバケモノか、はたまた凶悪な霊か……?
「ウガ?……お前、何だ?」
そこに居たのは確かに異形ではあるものの………犬であった。
「い………犬ぅ?!」
最近話題のアルファゲルのシャープペンシルをついこの間購入しました(⌒∇⌒)ノ
試しに早速イラストを描いて見たところ……描き易いのなんのって!!手が疲れないので没頭出来てイイです(’∀’)にょ☆
小説の原稿書くのにも大活躍ですよ♪イラストはラフだけなら三十分から一時間程度で粗方出来ますが、小説ばっかりは長期戦ですから……手の疲れは大敵なんです⌒?Σ(=д=ノ)ノ
本日は祝日という事もあり、イラストや小説を書くのには持って来いの一日でした。お陰で早めの更新が出来そうです♪
ま、その分明日はバタリ (o_ _)o 〜〜〜 †でしょうけど……。
試しに早速イラストを描いて見たところ……描き易いのなんのって!!手が疲れないので没頭出来てイイです(’∀’)にょ☆
小説の原稿書くのにも大活躍ですよ♪イラストはラフだけなら三十分から一時間程度で粗方出来ますが、小説ばっかりは長期戦ですから……手の疲れは大敵なんです⌒?Σ(=д=ノ)ノ
本日は祝日という事もあり、イラストや小説を書くのには持って来いの一日でした。お陰で早めの更新が出来そうです♪
ま、その分明日はバタリ (o_ _)o 〜〜〜 †でしょうけど……。
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「我が家の氏神さま!」〜第一話―?〜『新生活!』
2004年9月19日 連載―天上・元始の間―
「そうか……茜が器を発見したか…。」
「はい。しかし、元始開闢天神様…本当に茜に任せて良いのですか?あの娘は……恋愛感情を持っております。万が一、主に対し特別な感情を抱いてしまったら、如何がなさるおつもりで。」
「杞憂な事よ。あの剣は愛の力に強く反応する……。むしろ愛し合ってくれた方が好都合だ……。」
「は、はぁ。」
「もうよい……下がれ。」
「は!」
「………さて、茜……お前の氏神としての働きに期待しているぞ………。」
―出雲家・梛の部屋
朝陽が俄かに差し込み、梛の顔は朝日の陽光に照らされていた。
時刻は六時半……日曜日という事もあり梛はぐっすりと夢の世界を堪能していた。が、
「梛さまーーーー!!朝ですよぉ!」
突然に清涼感のある優しい声が梛を呼んだ。姉とは正反対の声色に違和感を覚えた梛は、ガバッと身を起こすと、何事かとパンツ一枚の格好で部屋を飛び出した。
「誰だ!?」
居間に駆け寄ると、そこには着流しを着た一人の美少女が食卓を丁寧に布巾で拭いていた。
「あ!そうか………そういや昨日から茜が居るんだ……。」
昨日の出来事が回想され、梛は自分に仕えると言った氏神の女の子を思い出した。目の前でせっせと食卓拭きに勤しんでいる少女………茜だ。
「あ!ようやく起床なさいまいたね。おはようございます!梛様。」
「あ、ああ……おはよう。」
明るく澄んだ挨拶なんて初めてと言っても良い梛は、恥ずかしさと戸惑いがあったが、なんだか嬉しかった。務めて明るく素っ気無く振舞うと、安堵が心に染み始め、再び眠気が蘇ってきた。
「ふあぁ〜……それじゃあ俺はもう少し寝るよ。」
「あ!梛様、折角起きたんですから……二度寝はいけま……。」
部屋に戻ろうとする梛を茜は慌てて引き止めようと梛の正面に立った。が、正面から梛の全身象を視界に入れた瞬間、茜は絶句した。
「二度寝は何?………ん?茜?」
「あ、あ、あの、梛様……その……ふ、ふ、服を……。」
「服?」
梛は自分の姿を確認した……トランクス一枚……後は裸……。
そして茜のあの慌て様……。
「うわーーー!!悪い!こんな格好で!!」
梛は慌てて何故か胸を隠した。咄嗟の事で思考回路が上手くリンクしていないのだ。一方の茜は顔を真っ赤にしてオロオロと涙目でうろたえている。この状況はマズイ。悠良にだけは目撃されてはならない……そう直感で悟った梛は一目散に部屋を目指そうと第一歩を踏み出したその時……。
「ふわぁ〜、何だよ?朝っぱらから……っておお!!梛!お前、いきなり人前で?!」
最も危惧していた事態が起こってしまった。悠良は目の前に佇む裸同然の弟とそれを艶っぽく染まった頬で見ている茜に対して目をキラキラとさせている。梛は頭を押さえ、その場に座り込んだ。
「幾ら悶々としてるからって、いきなり人前ってのは、無いんじゃない?」
嘲笑気味にニヤリと頬を緩ませ、悠良は梛の肩をポンと軽く叩いた。
「違うって!俺は何も茜にはしてねえよ!!」
「ハイハイ、分かった分かった!ったく冗談も通じないのかねぇ……姉さんは悲しいわよ!」
「わよとか使い慣れない言葉使うなよ!…はぁ…最悪の寝覚めだよ……。」
騒がしい一日が始まった………。
朝食を摂り終ると、茜はチャチャッと無駄の無い動作で片づけを始めた。悠良はテレビの芸能ニュースを見ながら一人でツッコミを入れていた……梛はそんな二人の対照的な姿を見て変な感心をすると、洗い物をしている茜の所に向かった。
「大変じゃないか?悠良姉は良く食うからなぁ……。なのにあんな体型を維持してんだ…。バケモノじゃないかなぁと俺は思うな。」
姉の日頃の鬱憤を晴らす様に小声で愚痴る梛を茜は微笑みながら見ていた。
「ええ、大丈夫です……それにしても梛様は余程お姉さんがすきなんですね♪」
悪戯っぽく笑う茜は何とも可愛らしかった。悠良も容姿で言えば非の打ち所が無いのだが、あの性格がそれを妨げおり、梛には茜の方が可愛く映った。
「茜って見る目ないな。俺と悠良姉の何処をどう見たら仲が良いって言えるんだよ?」
「さぁ、どこでしょうね♪」
何だか心が温まる会話……彼女がいたらこんな風に毎日を過ごすのだろうか……そんな事を考えながら、梛は茜との会話を堪能していた……と、不意にある事が想起された。彼女は人間じゃない……『氏神』と呼ばれる神様………自分との関係はあくまで主従関係……。梛は少しだけ心が痛くなった。茜は自分をただの仕えるべき主人としてのみ見ているんだろうか……。そんな不躾な質問を投げそうになったが、寸でのところで理性が蘇り、咽元まで出掛かった言葉を飲み込んだ。窺う様な視線で茜の横顔を覗き込み、梛は憶測を振り払った。そう、茜は新しい家族なんだ。
出会いは奇異なものだが、これも縁(えにし)、楽しけりゃなんでもいい!……そう思い込む事にして、大きく深呼吸をした。
「どうないました?」
「何でもないよ!さてと、そう言えば今日は日曜だよな……。」
「そうですが、それが何か?」
訝しそうに首を捻る茜に素っ気無い相槌を打つと、梛は部屋に向かって歩みだした。
「それは後のお楽しみだ!ちょっと着替えてくっから、それまでに洗い物、終らせといてくれよ!」
「は、はい!」
事態を把握出来ずに少々困惑気味の茜に、それまで某有名歌手の泥沼離婚にツッコミを入れていた悠良がにじり寄って来た。
「茜、良かったね。アイツがああやって着替えに行くときってのは九割方、外出する気だよ!しかも茜に着替えが終るまでに洗い物終らせろって………デートに誘われたんだよ♪」
ニッコリと屈託の無い笑顔を茜に向け、悠良はウンウンと首を縦に振った。茜は数瞬、悠良の言葉を咀嚼すると、急激に顔が桜色に染まり始めた。
「え!?デ、デートですか?!」
「そ♪デート!」
混じり気の無い答えを返すと、悠良は再びソファーに腰掛け、芸能ニュースに目を光らせた。一人ポーっと上気した顔で茜は気も漫ろと言った様子で洗い物を片付けた。頭にはデートの三文字がグルグルと回り、心は無意識に高く跳ねた。すると、
「お!ちゃんと終ったじゃないか。それじゃ、今日は俺がこの町を案内すっから、付いて来な♪」
黒いシャツに手にはブレスレッド、首からは流行のネックレスが掛かり、裾が幾分か広い七分丈のカーゴパンツを穿いた梛が茜を呼んだ。元々容姿・スタイルの良い梛にはその格好が良く似合っており、モデルの様なその出で立ちに茜は思わずドキッとしてしまい、その姿に見惚れそうになっていた。
「なにボケーっとしてんだよ?ホラ、行くぞ!!」
咄嗟に我に返ると、茜は慌てて梛の後を追った。しかし焦りからか気持ちに体が付いてこず、派手に転倒してしまった。
「いったー………。」
「だ、大丈夫か?!」
「だ、大丈夫です……エヘ、エヘヘヘヘ……。」
恥ずかしそうに笑うその仕草と笑顔に、梛は思わず胸が高鳴った。
「アハハハハ、そんなに焦んなくたって、梛は逃げないよ!……あ!そうそう、梛!絶対に襲うんじゃないよ♪」
「当たり前だ!!」
「やっぱ冗談通じないねぇ……ま、頑張ってきなよ!しっかりと町案内してきな!」
「おう!任せろって!んじゃな、悠良姉!」
「期待しないでいるよ!」
嘲弄しながら見送る悠良を背にし、梛は茜を連れて町案内へと出かけた……。
「そうか……茜が器を発見したか…。」
「はい。しかし、元始開闢天神様…本当に茜に任せて良いのですか?あの娘は……恋愛感情を持っております。万が一、主に対し特別な感情を抱いてしまったら、如何がなさるおつもりで。」
「杞憂な事よ。あの剣は愛の力に強く反応する……。むしろ愛し合ってくれた方が好都合だ……。」
「は、はぁ。」
「もうよい……下がれ。」
「は!」
「………さて、茜……お前の氏神としての働きに期待しているぞ………。」
―出雲家・梛の部屋
朝陽が俄かに差し込み、梛の顔は朝日の陽光に照らされていた。
時刻は六時半……日曜日という事もあり梛はぐっすりと夢の世界を堪能していた。が、
「梛さまーーーー!!朝ですよぉ!」
突然に清涼感のある優しい声が梛を呼んだ。姉とは正反対の声色に違和感を覚えた梛は、ガバッと身を起こすと、何事かとパンツ一枚の格好で部屋を飛び出した。
「誰だ!?」
居間に駆け寄ると、そこには着流しを着た一人の美少女が食卓を丁寧に布巾で拭いていた。
「あ!そうか………そういや昨日から茜が居るんだ……。」
昨日の出来事が回想され、梛は自分に仕えると言った氏神の女の子を思い出した。目の前でせっせと食卓拭きに勤しんでいる少女………茜だ。
「あ!ようやく起床なさいまいたね。おはようございます!梛様。」
「あ、ああ……おはよう。」
明るく澄んだ挨拶なんて初めてと言っても良い梛は、恥ずかしさと戸惑いがあったが、なんだか嬉しかった。務めて明るく素っ気無く振舞うと、安堵が心に染み始め、再び眠気が蘇ってきた。
「ふあぁ〜……それじゃあ俺はもう少し寝るよ。」
「あ!梛様、折角起きたんですから……二度寝はいけま……。」
部屋に戻ろうとする梛を茜は慌てて引き止めようと梛の正面に立った。が、正面から梛の全身象を視界に入れた瞬間、茜は絶句した。
「二度寝は何?………ん?茜?」
「あ、あ、あの、梛様……その……ふ、ふ、服を……。」
「服?」
梛は自分の姿を確認した……トランクス一枚……後は裸……。
そして茜のあの慌て様……。
「うわーーー!!悪い!こんな格好で!!」
梛は慌てて何故か胸を隠した。咄嗟の事で思考回路が上手くリンクしていないのだ。一方の茜は顔を真っ赤にしてオロオロと涙目でうろたえている。この状況はマズイ。悠良にだけは目撃されてはならない……そう直感で悟った梛は一目散に部屋を目指そうと第一歩を踏み出したその時……。
「ふわぁ〜、何だよ?朝っぱらから……っておお!!梛!お前、いきなり人前で?!」
最も危惧していた事態が起こってしまった。悠良は目の前に佇む裸同然の弟とそれを艶っぽく染まった頬で見ている茜に対して目をキラキラとさせている。梛は頭を押さえ、その場に座り込んだ。
「幾ら悶々としてるからって、いきなり人前ってのは、無いんじゃない?」
嘲笑気味にニヤリと頬を緩ませ、悠良は梛の肩をポンと軽く叩いた。
「違うって!俺は何も茜にはしてねえよ!!」
「ハイハイ、分かった分かった!ったく冗談も通じないのかねぇ……姉さんは悲しいわよ!」
「わよとか使い慣れない言葉使うなよ!…はぁ…最悪の寝覚めだよ……。」
騒がしい一日が始まった………。
朝食を摂り終ると、茜はチャチャッと無駄の無い動作で片づけを始めた。悠良はテレビの芸能ニュースを見ながら一人でツッコミを入れていた……梛はそんな二人の対照的な姿を見て変な感心をすると、洗い物をしている茜の所に向かった。
「大変じゃないか?悠良姉は良く食うからなぁ……。なのにあんな体型を維持してんだ…。バケモノじゃないかなぁと俺は思うな。」
姉の日頃の鬱憤を晴らす様に小声で愚痴る梛を茜は微笑みながら見ていた。
「ええ、大丈夫です……それにしても梛様は余程お姉さんがすきなんですね♪」
悪戯っぽく笑う茜は何とも可愛らしかった。悠良も容姿で言えば非の打ち所が無いのだが、あの性格がそれを妨げおり、梛には茜の方が可愛く映った。
「茜って見る目ないな。俺と悠良姉の何処をどう見たら仲が良いって言えるんだよ?」
「さぁ、どこでしょうね♪」
何だか心が温まる会話……彼女がいたらこんな風に毎日を過ごすのだろうか……そんな事を考えながら、梛は茜との会話を堪能していた……と、不意にある事が想起された。彼女は人間じゃない……『氏神』と呼ばれる神様………自分との関係はあくまで主従関係……。梛は少しだけ心が痛くなった。茜は自分をただの仕えるべき主人としてのみ見ているんだろうか……。そんな不躾な質問を投げそうになったが、寸でのところで理性が蘇り、咽元まで出掛かった言葉を飲み込んだ。窺う様な視線で茜の横顔を覗き込み、梛は憶測を振り払った。そう、茜は新しい家族なんだ。
出会いは奇異なものだが、これも縁(えにし)、楽しけりゃなんでもいい!……そう思い込む事にして、大きく深呼吸をした。
「どうないました?」
「何でもないよ!さてと、そう言えば今日は日曜だよな……。」
「そうですが、それが何か?」
訝しそうに首を捻る茜に素っ気無い相槌を打つと、梛は部屋に向かって歩みだした。
「それは後のお楽しみだ!ちょっと着替えてくっから、それまでに洗い物、終らせといてくれよ!」
「は、はい!」
事態を把握出来ずに少々困惑気味の茜に、それまで某有名歌手の泥沼離婚にツッコミを入れていた悠良がにじり寄って来た。
「茜、良かったね。アイツがああやって着替えに行くときってのは九割方、外出する気だよ!しかも茜に着替えが終るまでに洗い物終らせろって………デートに誘われたんだよ♪」
ニッコリと屈託の無い笑顔を茜に向け、悠良はウンウンと首を縦に振った。茜は数瞬、悠良の言葉を咀嚼すると、急激に顔が桜色に染まり始めた。
「え!?デ、デートですか?!」
「そ♪デート!」
混じり気の無い答えを返すと、悠良は再びソファーに腰掛け、芸能ニュースに目を光らせた。一人ポーっと上気した顔で茜は気も漫ろと言った様子で洗い物を片付けた。頭にはデートの三文字がグルグルと回り、心は無意識に高く跳ねた。すると、
「お!ちゃんと終ったじゃないか。それじゃ、今日は俺がこの町を案内すっから、付いて来な♪」
黒いシャツに手にはブレスレッド、首からは流行のネックレスが掛かり、裾が幾分か広い七分丈のカーゴパンツを穿いた梛が茜を呼んだ。元々容姿・スタイルの良い梛にはその格好が良く似合っており、モデルの様なその出で立ちに茜は思わずドキッとしてしまい、その姿に見惚れそうになっていた。
「なにボケーっとしてんだよ?ホラ、行くぞ!!」
咄嗟に我に返ると、茜は慌てて梛の後を追った。しかし焦りからか気持ちに体が付いてこず、派手に転倒してしまった。
「いったー………。」
「だ、大丈夫か?!」
「だ、大丈夫です……エヘ、エヘヘヘヘ……。」
恥ずかしそうに笑うその仕草と笑顔に、梛は思わず胸が高鳴った。
「アハハハハ、そんなに焦んなくたって、梛は逃げないよ!……あ!そうそう、梛!絶対に襲うんじゃないよ♪」
「当たり前だ!!」
「やっぱ冗談通じないねぇ……ま、頑張ってきなよ!しっかりと町案内してきな!」
「おう!任せろって!んじゃな、悠良姉!」
「期待しないでいるよ!」
嘲弄しながら見送る悠良を背にし、梛は茜を連れて町案内へと出かけた……。
幻想魔伝最遊記パロ 〜昇霊銃?〜
2004年9月19日 日常ここは、とある田舎村……。旅の途中に立ち寄った三蔵一行は、ここで一晩の宿をとることにした……。
三蔵「ここか……その宿ってのは。」
悟空「うへ〜、何だよ!ボロっちぃじゃんか……。」
悟浄「ボヤくなサル……。」
八戒「たった一晩ですから……。」
三蔵「そうだな……野宿よりはマシだな。」
悟浄「そ!そういうこと!!」
悟空「そういうもんかぁ〜?ま、飯が食えりゃ何でもいいけど。」
八戒「ハハハ、悟空らしいですね。さて、では入りましょうか。」
宿主「いらっしゃいませ……。」
三蔵「一晩の宿を取りたい……。」
宿主「こ、これは三蔵法師さま!!どうぞどうぞ!」
悟浄「ひゅ〜……やっぱ三蔵はエライねぇ……。」
三蔵「うるせえ……殺されてえか……。」
悟浄「そいつぁ勘弁!」
悟空「ねぇねぇ!飯はまだ?」
三蔵「テメェもだバカザル!!飯飯とバカの一つ覚えみたいに連呼すんじゃねえ!!」
悟空「ぶ〜!バカバカって言うなよ〜!!」
八戒「まぁまぁ……おや?三蔵……そう言えば昇霊銃が見当たらない様ですが……。」
三蔵「ん?……ああ、それなら心配は要らん……白龍の座席に置いてきた……。」
悟浄「おいおい、取って来た方がイインじゃねえのか?もし妖怪に奪われちまったらどうすんだよ?!」
三蔵「それもそうか……おい!悟空、取って来い。」
悟空「オッケー!!」
………5分後………。
悟空「あったぜーー!!」
三蔵「遅いな……つまみ食いしてたんじゃねえだろうな?」
悟空「んな事するかよ!!ホラ。」
三蔵「どれ……ん?何だコリャ?」
悟空「何だって……養命酒……。」
三蔵「テメェ!!殺されてぇのかっ!!昇霊銃をどうやったら養命酒と聞き間違えられる?!ああ?!脳みそが無いにも程があるだろうが!!」
悟浄「ヘヘヘヘ…やっぱ所詮は猿知恵だぜ♪俺に任せな!」
………3分後……。
女「ねぇ〜……悟浄って激しいの?」
悟浄「おう、そりゃもう!明日の朝は足腰ガクガクになっちゃうぜ♪」
三蔵「………おい………そこのエロガッパ……俺の昇霊銃はどうした………?」
悟浄「お!生臭坊主!昇霊銃なら俺にもお前にも下半身についてんだろ♪なんつってな♪」
女「もう、エッチなんだから〜!」
三蔵「……………殺すぞこのエロガッパがーーー!!!!出会いがしらの女を連れ込んで挙句の果てには俺の昇霊銃を侮辱するだと?!………他の妖怪同様屠り去ってやろうか!!ああ?!」
八戒「アハハハ……賑やかですねぇ……分かりました。僕が取って来ましょう。」
………10分後………。
悟空「遅いなぁ……。」
悟浄「あの野郎……どっかでのんびり昼寝でもしてんじゃねえの?」
三蔵「貴様等じゃあるまいし……。」
八戒「お待たせしてすいませんでした!」
三蔵「遅かったな……で、昇霊銃は……?」
八戒「それがですね、宿を出たらスーパーの特売をやっていたものですからつい買い溜めをしてしまいました。」
三蔵「………で?」
八戒「で……って、それだけです♪」
悟空「お!食いモン買って来てる!!」
悟浄「おうおう、煙草もあんじゃねえのよ♪」
八戒「安かったですからね♪」
三蔵「……………。」
悟空「何やってんだよ三蔵!コッチ来て見ろって!珍しいモンがあるぞ!」
悟浄「お♪可愛い子発見!!」
八戒「色欲旺盛ですね〜悟浄は♪」
三蔵「全員………殺す!!!!!!!」
END
三蔵「ここか……その宿ってのは。」
悟空「うへ〜、何だよ!ボロっちぃじゃんか……。」
悟浄「ボヤくなサル……。」
八戒「たった一晩ですから……。」
三蔵「そうだな……野宿よりはマシだな。」
悟浄「そ!そういうこと!!」
悟空「そういうもんかぁ〜?ま、飯が食えりゃ何でもいいけど。」
八戒「ハハハ、悟空らしいですね。さて、では入りましょうか。」
宿主「いらっしゃいませ……。」
三蔵「一晩の宿を取りたい……。」
宿主「こ、これは三蔵法師さま!!どうぞどうぞ!」
悟浄「ひゅ〜……やっぱ三蔵はエライねぇ……。」
三蔵「うるせえ……殺されてえか……。」
悟浄「そいつぁ勘弁!」
悟空「ねぇねぇ!飯はまだ?」
三蔵「テメェもだバカザル!!飯飯とバカの一つ覚えみたいに連呼すんじゃねえ!!」
悟空「ぶ〜!バカバカって言うなよ〜!!」
八戒「まぁまぁ……おや?三蔵……そう言えば昇霊銃が見当たらない様ですが……。」
三蔵「ん?……ああ、それなら心配は要らん……白龍の座席に置いてきた……。」
悟浄「おいおい、取って来た方がイインじゃねえのか?もし妖怪に奪われちまったらどうすんだよ?!」
三蔵「それもそうか……おい!悟空、取って来い。」
悟空「オッケー!!」
………5分後………。
悟空「あったぜーー!!」
三蔵「遅いな……つまみ食いしてたんじゃねえだろうな?」
悟空「んな事するかよ!!ホラ。」
三蔵「どれ……ん?何だコリャ?」
悟空「何だって……養命酒……。」
三蔵「テメェ!!殺されてぇのかっ!!昇霊銃をどうやったら養命酒と聞き間違えられる?!ああ?!脳みそが無いにも程があるだろうが!!」
悟浄「ヘヘヘヘ…やっぱ所詮は猿知恵だぜ♪俺に任せな!」
………3分後……。
女「ねぇ〜……悟浄って激しいの?」
悟浄「おう、そりゃもう!明日の朝は足腰ガクガクになっちゃうぜ♪」
三蔵「………おい………そこのエロガッパ……俺の昇霊銃はどうした………?」
悟浄「お!生臭坊主!昇霊銃なら俺にもお前にも下半身についてんだろ♪なんつってな♪」
女「もう、エッチなんだから〜!」
三蔵「……………殺すぞこのエロガッパがーーー!!!!出会いがしらの女を連れ込んで挙句の果てには俺の昇霊銃を侮辱するだと?!………他の妖怪同様屠り去ってやろうか!!ああ?!」
八戒「アハハハ……賑やかですねぇ……分かりました。僕が取って来ましょう。」
………10分後………。
悟空「遅いなぁ……。」
悟浄「あの野郎……どっかでのんびり昼寝でもしてんじゃねえの?」
三蔵「貴様等じゃあるまいし……。」
八戒「お待たせしてすいませんでした!」
三蔵「遅かったな……で、昇霊銃は……?」
八戒「それがですね、宿を出たらスーパーの特売をやっていたものですからつい買い溜めをしてしまいました。」
三蔵「………で?」
八戒「で……って、それだけです♪」
悟空「お!食いモン買って来てる!!」
悟浄「おうおう、煙草もあんじゃねえのよ♪」
八戒「安かったですからね♪」
三蔵「……………。」
悟空「何やってんだよ三蔵!コッチ来て見ろって!珍しいモンがあるぞ!」
悟浄「お♪可愛い子発見!!」
八戒「色欲旺盛ですね〜悟浄は♪」
三蔵「全員………殺す!!!!!!!」
END
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批判?〜最遊記の場合〜
2004年9月18日 日常草薙「いやぁ、順調に掲載出来てんなぁ♪この日記も僅か一ヶ月足らずで意外にも書きまくりやしなぁ。」
三蔵「おい、そこのお前…。」
草薙「はい?俺の事ですか?」
三蔵「お前以外に誰を呼ぶと思ってるんだ……。」
草薙「はぁ…左様で……で、何の用です?」
悟浄「つまりだな……。」
八戒「この日記の批判です♪」
悟空「そそ、そう言う事!んじゃ行くよ!!」
草薙「はぁ………。」
悟空「まず、更新が早過ぎない?」
三蔵「そうだな……減点1」
悟浄「あとはあれだな……やけに小説が多くねえか?」
三蔵「そうだな……読み応えはあるが、広い読者層は生めん…減点3」
八戒「そうですねぇ……草薙さんの自分の宣伝が目立ちますね。」
三蔵「自己チューか……うざい、減点5」
悟空「あ!そうそう!飯が出ない!!」
三蔵「それは関係ないだろうが!殺すぞ!!」
悟浄「そうっだなぁ……カワイイ女の子の生写真が無いってのは痛いな……。」
三蔵「お前も関係のない批判をするな!エロガッパめ。」
八戒「まぁまぁ……そうですね、後は……ボク達のパロディものがありません。」
三蔵「そうだな…薦めておいて掲載せんとは……バカか…減点10」
草薙「トホホ……自信無くすなぁ……。」
悟空「じゃあさ、じゃあさ!食いモンの話書いてくれよ!」
三蔵「いい加減食いモンから離れろ!!」
悟浄「ヒヒヒヒ、ざまぁ見ろ!クソザル!!」
三蔵「お前も人の事が言えた義理か!!」
悟空「ヘヘーン!怒られてやんの、エロガッパ!」
悟浄「何だと?!やんのかバカザル!!」
悟空「おお!やってやるよ!!」
ワーワーギャーギャー!!
三蔵「……お前ら二人ともぶっ殺す!!!!」
八戒「アハハ……ま、まあ落ち着いて……。取り敢えずはこんなところでしょうかね…?」
三蔵「ああ、今日はコレくらいで勘弁してやる……。次はキチンと掲載しとけよ。最遊記パロディ……してなかったら頭撃ち抜くぞ……。」
一行帰宅……。
草薙「…………アノ人ら怖えーーー!!」
END
三蔵「おい、そこのお前…。」
草薙「はい?俺の事ですか?」
三蔵「お前以外に誰を呼ぶと思ってるんだ……。」
草薙「はぁ…左様で……で、何の用です?」
悟浄「つまりだな……。」
八戒「この日記の批判です♪」
悟空「そそ、そう言う事!んじゃ行くよ!!」
草薙「はぁ………。」
悟空「まず、更新が早過ぎない?」
三蔵「そうだな……減点1」
悟浄「あとはあれだな……やけに小説が多くねえか?」
三蔵「そうだな……読み応えはあるが、広い読者層は生めん…減点3」
八戒「そうですねぇ……草薙さんの自分の宣伝が目立ちますね。」
三蔵「自己チューか……うざい、減点5」
悟空「あ!そうそう!飯が出ない!!」
三蔵「それは関係ないだろうが!殺すぞ!!」
悟浄「そうっだなぁ……カワイイ女の子の生写真が無いってのは痛いな……。」
三蔵「お前も関係のない批判をするな!エロガッパめ。」
八戒「まぁまぁ……そうですね、後は……ボク達のパロディものがありません。」
三蔵「そうだな…薦めておいて掲載せんとは……バカか…減点10」
草薙「トホホ……自信無くすなぁ……。」
悟空「じゃあさ、じゃあさ!食いモンの話書いてくれよ!」
三蔵「いい加減食いモンから離れろ!!」
悟浄「ヒヒヒヒ、ざまぁ見ろ!クソザル!!」
三蔵「お前も人の事が言えた義理か!!」
悟空「ヘヘーン!怒られてやんの、エロガッパ!」
悟浄「何だと?!やんのかバカザル!!」
悟空「おお!やってやるよ!!」
ワーワーギャーギャー!!
三蔵「……お前ら二人ともぶっ殺す!!!!」
八戒「アハハ……ま、まあ落ち着いて……。取り敢えずはこんなところでしょうかね…?」
三蔵「ああ、今日はコレくらいで勘弁してやる……。次はキチンと掲載しとけよ。最遊記パロディ……してなかったら頭撃ち抜くぞ……。」
一行帰宅……。
草薙「…………アノ人ら怖えーーー!!」
END
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「我が家の氏神さま!」〜第一話―?『御主人?!』〜
2004年9月18日 連載―梛と茜は出会ってまだ十数分……。にも関わらず同じ帰路を並んで歩いていた…。何でも茜は【氏神】という神で、霊力を持った人間に仕えるのが使命だという……。古くから主の器を探していたらしく、梛がその器に当てはまるらしく、茜の主人となる事になった。一方的に……。
「あのさぁ、茜は神様なんだろ?……てことは霊力を持った人間にしか見えないのか?」
素朴な疑問を梛は何気無くぶつけると、茜をチラと見遣った。
「はい。詳しくは霊力者にのみ……ですけど。」
「霊力者?」
「はい!霊力者とは霊感や霊力が際立って高い人間の事です。
霊だけとコミュニケーションが取れるのは【霊感者】って言うんですよ。」
ふーんと感心気味に頷くと、梛は次なる疑問をぶつけた。
「で、氏神って神様なのに何で人間なんかに仕えるんだ?」
「神様と言っても、その地位や階級は様々ですから…。普段、神様と呼ばれているのは私よりも遥かに高貴な神なんです。私達氏神は【従士神】という霊力者に仕える事で神としての本領を発揮するタイプなんです。」
「そうなんだ……。じゃあさ、茜は初めから俺を待っててあんなトコに居たワケ?」
「は、はい……。【元始開闢天神】様に時期が来たとの命を受けましたので……。」
「元始開闢天神?」
「はい。私達氏神をお創りになられた最高神でいらっしゃいます。」
「なるほど……で、時期って?」
「それは……分かりません……。」
「最高機密って奴?」
「恐らく……時が来れば何れ分かるとの事らしいです…。」
「時……ねぇ……。」
頭をポリポリと掻きながら、梛は頭の中で現在の状況を整理していた。俄かには未だ信じられないが、茜が嘘を吐いている様にも見えない……ここは自分の勘を信じようと英断すると、梛は改めて立ち止まり、茜に踵を返すとニコリと微笑んだ。
「ま、これも何かの縁なんだろうよ……。茜の目をみりゃ嘘じゃないって分かる気がするしな。会って間もないけど……ヨロシクな!!」
ギュッと茜の手を握ると、梛は照れ臭そうに鼻を掻いた。
「梛様……。」
茜は嬉しそうに顔を綻ばせながら梛の顔を見つめた。
「な、なんだよ?そんなに見るなって……ほ、ほら!行くぞ!姉貴にこの事報告しないといけないし……そ、それに、何よりも今俺は独り言を言ってる様にしか見えてないんだから……変態扱いされちまうだろ?!」
「はい!」
……こうして、梛と茜は出会った…。神とそれを従える霊力者……。梛にとっては俄かには事態を飲み込めていなかったが、退屈せずには済みそうだった……。普段の味気の無い虚無な日常に哀れみを持った神様がスパイスを持ってきてくれた……。そう解釈をし、一応の納得に行き着いたのだ。暫く談笑を交わしながら歩みを進めている内に、いつの間にか姉と二人で住んでいる出雲の自宅に到着していた……。
「さてと、ここが俺の家!んでもって姉貴の家でもある!つまり、茜は今日から此処で暮らす……でいいんだっけ?」
「はい!お世話になります!!……ところで、お姉さんがいらっしゃるんですか……?」
「そうなんだ、口うるさくて大雑把なのが一人……。」
途中まで意気揚々と話していた梛の声が突然に消え入るような声になった。茜は訝しそうに首を傾ぐと、その原因に気付いた。
「だーれが……口うるさくって大雑把だってぇ〜?え?」
梛の後ろに立っている女性は、拳をボキボキと鳴らしながら梛を静かに凝視していた。容姿はとても美しく、喋り方からは想像も付かない程である……。背丈は梛よりも低いものの、放つ威圧感が凄まじく、梛が小さく見える……。
「い、いや……何でもない……。」
「ふ〜ん……ま、許してやるか…っておや?見かけない娘じゃないか……着物なんか着ちゃって……何?アンタの彼女?」
野卑に笑いながら女性は梛の肩をバンバンと勢い盛んに叩いた。
「いってぇ!!……違うって!!彼女じゃねえよ!悠良姉!!」
悠良…それが女性の名であった。【出雲 悠良】、梛の実姉であり、霊力者でもある……容姿は抜群に良く、スタイルも申し分が無い……。性格の粗暴さを除いては……。
「じゃ、何だってんだよ?!」
「ゲホゲホ……茜は【神様】だ!!」
………周囲の空間が一気に凍りついた様に静まり返った…。悠良自身も硬直して固まっている……。
「は?……何だって?」
「だから!茜は、出雲の姓に宿った【氏神】なんだよ!!」
「…………。」
「………悠良姉?……。」
「………。」
「……ダメだ。」
―三十分後……。
「アッハハハハハハ!一時は梛のアホがエスカレートしたと思ったよ!確かに茜ちゃんからは霊力を感じるよ!にしても……梛の【氏神】なんだよ!の必死な顔……プッ…プププ…アッハハハハハハ!!」
茜本人からの説明に漸く事態を把握した悠良はすっかり茜と打ち解けていた。
「クスッ……悠良さんって面白い方ですね♪梛様。」
「そういうのは大雑把でガサツって言うんだよ!」
「ハハハハ、ボヤかないボヤかない!それに、アタシの事は悠良でいいよ!これから一つ屋根の下に暮らすんだから、他人行儀な呼び方はどうも苦手でね!」
「はい!分かりました。」
「あとさ、梛に仕えんのが茜の使命ならアタシはとやかく言わないけど、気をつけなよ!ああいう年頃の男は狼だからな♪」
「バ、バカ!!何勝手に俺が茜を襲うみたいな展開になってんだよ!?」
顔を紅潮させて焦る梛に悪戯な含み笑いを浮かべながら、悠良は身を捩じらせてふざけた。
「きっと激しいだろうな〜、なんせ溜まってっから♪」
その言葉に反応する様に茜の顔は急激に赤味を湛え始めた。耳まで真っ赤に染め上げると、恥ずかしさに耐え切れなくなったのかその場にへたり込んでしまった。茜のあまりの恥ずかしがり様に流石に反省をしたのか、悠良は気まずそうに茜に近寄った。
「悪い!冗談だよ!!アイツにそんな事をする様な教育は施してないから安心しな!」
「はい……。」
「ホラ見ろ!!大体、悠良姉はデリカシーってモンがねえんだよ!女の癖に平気で下ネタとか言いやがって……しかも、俺をネタにすんな!健全な高校生に!!」
ここぞとばかりに梛の猛反論が開始されるかと思ったのも束の間…悠良は茜の顔に正常さが戻って来るのを確認するや否や、
「ま、初体験が神様ってのも悪くないんじゃない♪な?梛♪」
梛の紅潮した様子を嘲弄しながら二階の自室へと上がっていった。茜の顔は再び真っ赤に染まり、力無く床にへたり込んでしまった。
とんでもなく気まずい雰囲気を残して居間で二人きりになった梛と茜……二人ともさっきの悠良の言葉が頭をグルグルと巡ってしまい、恥ずかしさでとても会話できるどころじゃなかった。
「チクショー……あのガサツ女〜!!絶対この借りは返すからな〜!!」
「あ、あの……梛……様。」
梛は不意に茜に呼ばれ、思わずドキリと動揺してしまった。
「な、なんだ?」
「襲わないで……下さいね。その……心の準備が出来てからで無いと……そのぉ……。」
「だぁーーーっ!!な、何言ってんだよ!?襲わないって!!それに心の準備とかいいから!!」
「え?しなくて良いんですか?」
「あれは姉貴の悪戯だから……気にする必要は無いんだよ。」
「そうだったんですかぁ♪フフフ、やっぱり面白いです♪悠良さんは……。」
「ア、アハハ…天然ね……ハァ……。」
「あのさぁ、茜は神様なんだろ?……てことは霊力を持った人間にしか見えないのか?」
素朴な疑問を梛は何気無くぶつけると、茜をチラと見遣った。
「はい。詳しくは霊力者にのみ……ですけど。」
「霊力者?」
「はい!霊力者とは霊感や霊力が際立って高い人間の事です。
霊だけとコミュニケーションが取れるのは【霊感者】って言うんですよ。」
ふーんと感心気味に頷くと、梛は次なる疑問をぶつけた。
「で、氏神って神様なのに何で人間なんかに仕えるんだ?」
「神様と言っても、その地位や階級は様々ですから…。普段、神様と呼ばれているのは私よりも遥かに高貴な神なんです。私達氏神は【従士神】という霊力者に仕える事で神としての本領を発揮するタイプなんです。」
「そうなんだ……。じゃあさ、茜は初めから俺を待っててあんなトコに居たワケ?」
「は、はい……。【元始開闢天神】様に時期が来たとの命を受けましたので……。」
「元始開闢天神?」
「はい。私達氏神をお創りになられた最高神でいらっしゃいます。」
「なるほど……で、時期って?」
「それは……分かりません……。」
「最高機密って奴?」
「恐らく……時が来れば何れ分かるとの事らしいです…。」
「時……ねぇ……。」
頭をポリポリと掻きながら、梛は頭の中で現在の状況を整理していた。俄かには未だ信じられないが、茜が嘘を吐いている様にも見えない……ここは自分の勘を信じようと英断すると、梛は改めて立ち止まり、茜に踵を返すとニコリと微笑んだ。
「ま、これも何かの縁なんだろうよ……。茜の目をみりゃ嘘じゃないって分かる気がするしな。会って間もないけど……ヨロシクな!!」
ギュッと茜の手を握ると、梛は照れ臭そうに鼻を掻いた。
「梛様……。」
茜は嬉しそうに顔を綻ばせながら梛の顔を見つめた。
「な、なんだよ?そんなに見るなって……ほ、ほら!行くぞ!姉貴にこの事報告しないといけないし……そ、それに、何よりも今俺は独り言を言ってる様にしか見えてないんだから……変態扱いされちまうだろ?!」
「はい!」
……こうして、梛と茜は出会った…。神とそれを従える霊力者……。梛にとっては俄かには事態を飲み込めていなかったが、退屈せずには済みそうだった……。普段の味気の無い虚無な日常に哀れみを持った神様がスパイスを持ってきてくれた……。そう解釈をし、一応の納得に行き着いたのだ。暫く談笑を交わしながら歩みを進めている内に、いつの間にか姉と二人で住んでいる出雲の自宅に到着していた……。
「さてと、ここが俺の家!んでもって姉貴の家でもある!つまり、茜は今日から此処で暮らす……でいいんだっけ?」
「はい!お世話になります!!……ところで、お姉さんがいらっしゃるんですか……?」
「そうなんだ、口うるさくて大雑把なのが一人……。」
途中まで意気揚々と話していた梛の声が突然に消え入るような声になった。茜は訝しそうに首を傾ぐと、その原因に気付いた。
「だーれが……口うるさくって大雑把だってぇ〜?え?」
梛の後ろに立っている女性は、拳をボキボキと鳴らしながら梛を静かに凝視していた。容姿はとても美しく、喋り方からは想像も付かない程である……。背丈は梛よりも低いものの、放つ威圧感が凄まじく、梛が小さく見える……。
「い、いや……何でもない……。」
「ふ〜ん……ま、許してやるか…っておや?見かけない娘じゃないか……着物なんか着ちゃって……何?アンタの彼女?」
野卑に笑いながら女性は梛の肩をバンバンと勢い盛んに叩いた。
「いってぇ!!……違うって!!彼女じゃねえよ!悠良姉!!」
悠良…それが女性の名であった。【出雲 悠良】、梛の実姉であり、霊力者でもある……容姿は抜群に良く、スタイルも申し分が無い……。性格の粗暴さを除いては……。
「じゃ、何だってんだよ?!」
「ゲホゲホ……茜は【神様】だ!!」
………周囲の空間が一気に凍りついた様に静まり返った…。悠良自身も硬直して固まっている……。
「は?……何だって?」
「だから!茜は、出雲の姓に宿った【氏神】なんだよ!!」
「…………。」
「………悠良姉?……。」
「………。」
「……ダメだ。」
―三十分後……。
「アッハハハハハハ!一時は梛のアホがエスカレートしたと思ったよ!確かに茜ちゃんからは霊力を感じるよ!にしても……梛の【氏神】なんだよ!の必死な顔……プッ…プププ…アッハハハハハハ!!」
茜本人からの説明に漸く事態を把握した悠良はすっかり茜と打ち解けていた。
「クスッ……悠良さんって面白い方ですね♪梛様。」
「そういうのは大雑把でガサツって言うんだよ!」
「ハハハハ、ボヤかないボヤかない!それに、アタシの事は悠良でいいよ!これから一つ屋根の下に暮らすんだから、他人行儀な呼び方はどうも苦手でね!」
「はい!分かりました。」
「あとさ、梛に仕えんのが茜の使命ならアタシはとやかく言わないけど、気をつけなよ!ああいう年頃の男は狼だからな♪」
「バ、バカ!!何勝手に俺が茜を襲うみたいな展開になってんだよ!?」
顔を紅潮させて焦る梛に悪戯な含み笑いを浮かべながら、悠良は身を捩じらせてふざけた。
「きっと激しいだろうな〜、なんせ溜まってっから♪」
その言葉に反応する様に茜の顔は急激に赤味を湛え始めた。耳まで真っ赤に染め上げると、恥ずかしさに耐え切れなくなったのかその場にへたり込んでしまった。茜のあまりの恥ずかしがり様に流石に反省をしたのか、悠良は気まずそうに茜に近寄った。
「悪い!冗談だよ!!アイツにそんな事をする様な教育は施してないから安心しな!」
「はい……。」
「ホラ見ろ!!大体、悠良姉はデリカシーってモンがねえんだよ!女の癖に平気で下ネタとか言いやがって……しかも、俺をネタにすんな!健全な高校生に!!」
ここぞとばかりに梛の猛反論が開始されるかと思ったのも束の間…悠良は茜の顔に正常さが戻って来るのを確認するや否や、
「ま、初体験が神様ってのも悪くないんじゃない♪な?梛♪」
梛の紅潮した様子を嘲弄しながら二階の自室へと上がっていった。茜の顔は再び真っ赤に染まり、力無く床にへたり込んでしまった。
とんでもなく気まずい雰囲気を残して居間で二人きりになった梛と茜……二人ともさっきの悠良の言葉が頭をグルグルと巡ってしまい、恥ずかしさでとても会話できるどころじゃなかった。
「チクショー……あのガサツ女〜!!絶対この借りは返すからな〜!!」
「あ、あの……梛……様。」
梛は不意に茜に呼ばれ、思わずドキリと動揺してしまった。
「な、なんだ?」
「襲わないで……下さいね。その……心の準備が出来てからで無いと……そのぉ……。」
「だぁーーーっ!!な、何言ってんだよ!?襲わないって!!それに心の準備とかいいから!!」
「え?しなくて良いんですか?」
「あれは姉貴の悪戯だから……気にする必要は無いんだよ。」
「そうだったんですかぁ♪フフフ、やっぱり面白いです♪悠良さんは……。」
「ア、アハハ…天然ね……ハァ……。」
「我が家の氏神さま!」〜第一話-?『御主人?!』
2004年9月17日 連載蒼く爽涼とした空に浮かび漂う白雲の波…。出雲 梛(いずも なぎ)は窓の外に映える秋景色の安穏さに、意識も虚ろに視線だけを送っていた。
「いいよなぁ…こういうのを“風情”って言うんだろうな…。」
感慨深気に呟くと、梛は背後に雑念の元を感じた。
「なーにが“風情”だよ。柄にも無い事言っちゃって…。」
振り返った視線に入ったのは、幼少期より梛との交友関係にある
「夏谷木 修輔」(なつやぎ しゅうすけ)だった。修輔本人は、梛との関係を親友と自負していたが、梛は只の腐れ縁と言い切っている。
「なんだ、修輔か…。悪いがお前の駄弁には付き合わないからな!俺は今、癒されてんだから…。」
「つれない事言うなよ!良い知らせを持ってきたってのに…。」
“良い知らせ”…どうせロクでも無い事だろうと、半ば呆れ気味に梛は修輔を一瞥した。過去に“良い知らせ”と修輔から聞いて良かった試しは一度も無いからだ……。
「何だ?その顔は……。さては俺の事信用してないな!!」
梛の呆れ半分、眠気半分の表情に不服らしく、修輔は眉を吊り上げ怒り口調で梛に詰め寄った。
「当たり前だ…。お前の“良い知らせ”は今んとこ100%ハズれてるし……。」
一方の梛は修輔の不満など全く気にする様子も無く、さらりと言ってのけた。その表情には“自分の胸に手を当てて聞いてみろ”と示唆されていた……。暗黙の了解と言う奴である……。
「確かに……。」
暫く過去の“良い知らせ”を思い出していたのか、突然ポンと手を叩くと、修輔は大きく頷いた。自覚症状はあるらしく、苦笑いの浮かんだ顔で修輔は鼻の頭をポリポリと掻いた。
「でも、今日は本当だって!!…なんでも今日はもう学校終わりみたいなんだよ!」
腰に手を当て、自信満々に大仰とした態度を見せると、修輔はさっきまでとは打って変わってニヤっと野卑に笑った。
「これは先生に聞いたんだから、間違い無いぜ!!」
「分かった分かった……で、その理由は?」
「もちろん知ってるぜ!今日は都内の教育委員会の主催で、教職員の研修があるんだってさ。……ていうかさ、梛は嬉しく無いのか?学校が昼から休みになるってのに……。」
修輔は不思議そうに梛を見遣った。普通の生徒は大喜びで午後のスケジュールを計画、相談し合うところにも関わらず、梛は吉報を聞いても微動だにしていない……。
「早かろうが遅かろうが、何も変わんないだろ?早けりゃ特別に何か起こるワケでも無いしな……そうだろ?」
梛はフッと微笑すると、手をヒラヒラと力無く振った。
「そ、そりゃあ……そうかもしんねえけど……。」
梛の冷静かつ尤もな正論に、反論する術を失った修輔は、言葉を詰まらせたまま苦し紛れに、
「あ!そういや俺、今日バイトだった!!…じゃあな、梛!」
そう言いながら走り去って行った……。教室から逃げる様に走って行く腐れ縁の友の背中にチラと視線を向け、梛は満足そうに背伸びをした。修輔が教室を飛び出したのと時を違わずして、修輔の情報通り、下校となった…………。
―下校途中の何も変わらない常套(じょうとう)な景色…。
木々揺れは、秋風になびいて幾分か鮮やかさを衒っている…。
時刻はまだ二時を半時程過ぎたばかりで、秋の涼日とは言え、陽射しは意外にも強く、歩いているだけで、じわりと汗を掻く程であった…。そんな残暑の陽射しの下、梛はお決まりの下校コースを、お決まりの足取りで帰っていた。
「あ〜……。秋だって言うのに暑いなんて…。異常気象だな、確実に……。地球もヤバイんじゃないの?」
汗の滲む額を手で拭うと、梛は独り言に毒を含ませ、トボトボと見慣れた住宅街を抜けていった。淡々とした足取りで住宅街を抜けると、今度は人気の少ない、杉や檜の多く見られる細い路地に入った……。そこからは都内とは思えないほどの田舎溢れる景色が広がっており、梛は路地の途中にある脇道から続く神社を抜けて時間短縮をするのが日常だった。
「よし、時間短縮しとくか……。」
通り過ぎる顔見知りの老人達に軽く会釈をしながら、梛は神社へと向かった。帰宅時間が短縮出来るのが立ち寄る大きな理由なのだが、梛は霊力を子供の頃から備えており、その霊力が感知する神社の雰囲気に不思議な物を感じており、それが好きだという事も理由には挙げられた……。足取りも軽く、境内まで僅か数分で駆け上ると、梛は得意げに両手を挙げ、鷹揚とした声で叫んだ。
「おっしゃーー!!新記録達成!!」
殊の外早く着いたらしく、梛は達成感に顔を綻ばせていた。と、
不意に何かの気配が梛の霊感に触れた。それまでの笑顔はサッと消え、緊迫感が梛を襲った……。恐る恐る気配の方へと踵を返すと、そこには…………。
「お、女の子?!」
が居た…。それも容姿端麗で清廉潔白……艶やかな着流しを身に纏い佇むその光景は、梛を魅了した……。
「おーい、そんなトコで何やってんの?」
梛は思わず声を掛けてしまった。すると、その少女はクルリと梛の方へ踵を返すと、ニッコリと微笑むと、ゆっくりと梛の方へ近づいてきた。
「ちょ、ちょっと……君?」
近づいて来た少女は、スウッと白く細い手を伸ばし、次の瞬間には梛の手を握っていた…。突然の事に動揺を隠せない梛は、身動いだまま、ただ顔を紅潮させていた。が、
「ずっと、探していました……。」
その言葉が梛の耳に届いた瞬間、梛は動揺から疑問へとその感情を変えていた。
「ずっと……?俺は今日、初めて君と会うんだけど……。」
「はい!……初対面です。でも、私は貴方様をずっと探していました。」
「…………。」
「私の名前は【茜(せん)】です。本日より御主人様で在らせられます梛様に仕えさせて頂きます!」
屈託無く少女は満面の笑みを湛えて梛を見つめた。梛は全く事情が飲み込めずに、ただ呆然としていたが、先の茜の言葉を咀嚼すると、梛の顔は再び紅潮した。
「な、ななな、何だってーー?!何で?君が?俺に仕えるんだよ?……会ってまだ数分じゃないか……。」
「私は、氏神……古来より【出雲】の姓に宿りし神です。」
「へ?……今、何と……。」
「ですから、私は神様です!」
辺りに暫しの静寂が流れた…。梛はその頭をフル回転させ、事態把握に努めた…と、梛は自分の霊能力の事を思い出した。そう、自分には霊や神……つまり人ならざる存在とのコミュニケーションが出来る……。謎はすべて解けた……。強引ではあるが、梛には現在の状況を理性で理解するには、そう考えるしかなかった。
「で、何で俺なの?出雲なんて一杯居るだろうに……。」
「それは……出雲の中でも、梛様が一番強い能力をお持ちですので……。」
「そうなのか?……はぁ……で、仕えるって?」
「はい!今日からは梛様のご自宅に一緒に住んで、身の回りの事とか、色々させて頂きます!」
「同棲すんのか?!……マジかーーーー!?」
「はい!マジです♪」
元気よくお辞儀をすると、茜は再びニッコリと笑って見せた。
イマイチというか殆どが理解できない梛ではあったが、内心では美少女に仕えてもらうのも悪くは無いなという思いも俄かにはあった。暫く考え込むと、一つの結論に達した様子で、ポンと手を叩くと、梛は茜を見遣った。
「仕方ない…姉貴に見てもらうか……。」
「梛様?」
「そ、それじゃあ、家に来てもらえるかな?」
「…はい!」
「いいよなぁ…こういうのを“風情”って言うんだろうな…。」
感慨深気に呟くと、梛は背後に雑念の元を感じた。
「なーにが“風情”だよ。柄にも無い事言っちゃって…。」
振り返った視線に入ったのは、幼少期より梛との交友関係にある
「夏谷木 修輔」(なつやぎ しゅうすけ)だった。修輔本人は、梛との関係を親友と自負していたが、梛は只の腐れ縁と言い切っている。
「なんだ、修輔か…。悪いがお前の駄弁には付き合わないからな!俺は今、癒されてんだから…。」
「つれない事言うなよ!良い知らせを持ってきたってのに…。」
“良い知らせ”…どうせロクでも無い事だろうと、半ば呆れ気味に梛は修輔を一瞥した。過去に“良い知らせ”と修輔から聞いて良かった試しは一度も無いからだ……。
「何だ?その顔は……。さては俺の事信用してないな!!」
梛の呆れ半分、眠気半分の表情に不服らしく、修輔は眉を吊り上げ怒り口調で梛に詰め寄った。
「当たり前だ…。お前の“良い知らせ”は今んとこ100%ハズれてるし……。」
一方の梛は修輔の不満など全く気にする様子も無く、さらりと言ってのけた。その表情には“自分の胸に手を当てて聞いてみろ”と示唆されていた……。暗黙の了解と言う奴である……。
「確かに……。」
暫く過去の“良い知らせ”を思い出していたのか、突然ポンと手を叩くと、修輔は大きく頷いた。自覚症状はあるらしく、苦笑いの浮かんだ顔で修輔は鼻の頭をポリポリと掻いた。
「でも、今日は本当だって!!…なんでも今日はもう学校終わりみたいなんだよ!」
腰に手を当て、自信満々に大仰とした態度を見せると、修輔はさっきまでとは打って変わってニヤっと野卑に笑った。
「これは先生に聞いたんだから、間違い無いぜ!!」
「分かった分かった……で、その理由は?」
「もちろん知ってるぜ!今日は都内の教育委員会の主催で、教職員の研修があるんだってさ。……ていうかさ、梛は嬉しく無いのか?学校が昼から休みになるってのに……。」
修輔は不思議そうに梛を見遣った。普通の生徒は大喜びで午後のスケジュールを計画、相談し合うところにも関わらず、梛は吉報を聞いても微動だにしていない……。
「早かろうが遅かろうが、何も変わんないだろ?早けりゃ特別に何か起こるワケでも無いしな……そうだろ?」
梛はフッと微笑すると、手をヒラヒラと力無く振った。
「そ、そりゃあ……そうかもしんねえけど……。」
梛の冷静かつ尤もな正論に、反論する術を失った修輔は、言葉を詰まらせたまま苦し紛れに、
「あ!そういや俺、今日バイトだった!!…じゃあな、梛!」
そう言いながら走り去って行った……。教室から逃げる様に走って行く腐れ縁の友の背中にチラと視線を向け、梛は満足そうに背伸びをした。修輔が教室を飛び出したのと時を違わずして、修輔の情報通り、下校となった…………。
―下校途中の何も変わらない常套(じょうとう)な景色…。
木々揺れは、秋風になびいて幾分か鮮やかさを衒っている…。
時刻はまだ二時を半時程過ぎたばかりで、秋の涼日とは言え、陽射しは意外にも強く、歩いているだけで、じわりと汗を掻く程であった…。そんな残暑の陽射しの下、梛はお決まりの下校コースを、お決まりの足取りで帰っていた。
「あ〜……。秋だって言うのに暑いなんて…。異常気象だな、確実に……。地球もヤバイんじゃないの?」
汗の滲む額を手で拭うと、梛は独り言に毒を含ませ、トボトボと見慣れた住宅街を抜けていった。淡々とした足取りで住宅街を抜けると、今度は人気の少ない、杉や檜の多く見られる細い路地に入った……。そこからは都内とは思えないほどの田舎溢れる景色が広がっており、梛は路地の途中にある脇道から続く神社を抜けて時間短縮をするのが日常だった。
「よし、時間短縮しとくか……。」
通り過ぎる顔見知りの老人達に軽く会釈をしながら、梛は神社へと向かった。帰宅時間が短縮出来るのが立ち寄る大きな理由なのだが、梛は霊力を子供の頃から備えており、その霊力が感知する神社の雰囲気に不思議な物を感じており、それが好きだという事も理由には挙げられた……。足取りも軽く、境内まで僅か数分で駆け上ると、梛は得意げに両手を挙げ、鷹揚とした声で叫んだ。
「おっしゃーー!!新記録達成!!」
殊の外早く着いたらしく、梛は達成感に顔を綻ばせていた。と、
不意に何かの気配が梛の霊感に触れた。それまでの笑顔はサッと消え、緊迫感が梛を襲った……。恐る恐る気配の方へと踵を返すと、そこには…………。
「お、女の子?!」
が居た…。それも容姿端麗で清廉潔白……艶やかな着流しを身に纏い佇むその光景は、梛を魅了した……。
「おーい、そんなトコで何やってんの?」
梛は思わず声を掛けてしまった。すると、その少女はクルリと梛の方へ踵を返すと、ニッコリと微笑むと、ゆっくりと梛の方へ近づいてきた。
「ちょ、ちょっと……君?」
近づいて来た少女は、スウッと白く細い手を伸ばし、次の瞬間には梛の手を握っていた…。突然の事に動揺を隠せない梛は、身動いだまま、ただ顔を紅潮させていた。が、
「ずっと、探していました……。」
その言葉が梛の耳に届いた瞬間、梛は動揺から疑問へとその感情を変えていた。
「ずっと……?俺は今日、初めて君と会うんだけど……。」
「はい!……初対面です。でも、私は貴方様をずっと探していました。」
「…………。」
「私の名前は【茜(せん)】です。本日より御主人様で在らせられます梛様に仕えさせて頂きます!」
屈託無く少女は満面の笑みを湛えて梛を見つめた。梛は全く事情が飲み込めずに、ただ呆然としていたが、先の茜の言葉を咀嚼すると、梛の顔は再び紅潮した。
「な、ななな、何だってーー?!何で?君が?俺に仕えるんだよ?……会ってまだ数分じゃないか……。」
「私は、氏神……古来より【出雲】の姓に宿りし神です。」
「へ?……今、何と……。」
「ですから、私は神様です!」
辺りに暫しの静寂が流れた…。梛はその頭をフル回転させ、事態把握に努めた…と、梛は自分の霊能力の事を思い出した。そう、自分には霊や神……つまり人ならざる存在とのコミュニケーションが出来る……。謎はすべて解けた……。強引ではあるが、梛には現在の状況を理性で理解するには、そう考えるしかなかった。
「で、何で俺なの?出雲なんて一杯居るだろうに……。」
「それは……出雲の中でも、梛様が一番強い能力をお持ちですので……。」
「そうなのか?……はぁ……で、仕えるって?」
「はい!今日からは梛様のご自宅に一緒に住んで、身の回りの事とか、色々させて頂きます!」
「同棲すんのか?!……マジかーーーー!?」
「はい!マジです♪」
元気よくお辞儀をすると、茜は再びニッコリと笑って見せた。
イマイチというか殆どが理解できない梛ではあったが、内心では美少女に仕えてもらうのも悪くは無いなという思いも俄かにはあった。暫く考え込むと、一つの結論に達した様子で、ポンと手を叩くと、梛は茜を見遣った。
「仕方ない…姉貴に見てもらうか……。」
「梛様?」
「そ、それじゃあ、家に来てもらえるかな?」
「…はい!」